鶏が先か、卵が先か
鶏が先か、卵が先か。
この永遠の命題に答えはあるのだろうか……。
「鶏は卵から孵る、だから卵が先に決まっているだろう！」
「いや、その卵は鶏が産むのだ、鶏なくして卵は存在しない、ゆえに鶏が先なのだ！」
「それを言うなら卵なくして鶏は存在しない、だろうが！」
「鶏の存在なくして卵はありえない、そんな簡単なことがなぜわからないのだ！」
どこまで行っても堂々巡りである。
だが、ついにその命題に明確な答えを示す者が現れた。
「卵が先の確率が二倍だな」
「どうして？」
「卵が孵るまで雄鶏か雌鶏かわからないだろう？ 雄鶏なら確実に卵が先さ」
（・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・）
鶏が先か、卵が先か。
この永遠の命題に答えはあるのだろうか……。
「鶏は卵から孵る、だから卵が先に決まっているだろう！」
「いや、その卵は鶏が産むのだ、鶏なくして卵は存在しない、ゆえに鶏が先なのだ！」
「それを言うなら卵なくして鶏は存在しない、だろうが！」
「鶏の存在なくして卵はありえない、そんな簡単なことがなぜわからないのだ！」
どこまで行っても堂々巡りである。
だが、ついにその命題に明確な答えを示す者が現れた。
「鶏が先に決まっているだろう、そんなことくらい小僧でも知っているぞ」
「どうして？」
「卵の方が火の通りが早いからさ」
（・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・）
鶏が先か、卵が先か。
この永遠の命題に答えはあるのだろうか……。
「鶏は卵から孵る、だから卵が先に決まっているだろう！」
「いや、その卵は鶏が産むのだ、鶏なくして卵は存在しない、ゆえに鶏が先なのだ！」
「それを言うなら卵なくして鶏は存在しない、だろうが！」
「鶏の存在なくして卵はありえない、そんな簡単なことがなぜわからないのだ！」
どこまで行っても堂々巡りである。
だが、ついにその命題に明確な答えを示す者が現れた。
しかも、その者はまだ年端も行かぬ子供だと言う。
「どっちでもないよ」
「え？ それはどういうことか教えてくれるかな？」
「卵から生まれるのはニワトリじゃなくてヒヨコさんだから」
（・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・）
鶏が先か、卵が先か。
この永遠の命題に答えはあるのだろうか……。
「鶏は卵から孵る、だから卵が先に決まっているだろう！」
「いや、その卵は鶏が産むのだ、鶏なくして卵は存在しない、ゆえに鶏が先なのだ！」
「それを言うなら卵なくして鶏は存在しない、だろうが！」
「鶏の存在なくして卵はありえない、そんな簡単なことがなぜわからないのだ！」
どこまで行っても堂々巡りである。
だが、ついにその命題に明確な答えを示す者が現れた。
「それはな、鶏が先なんじゃよ」
「それはどうして？」
「だってほら『オリジナル・チキン』と呼ぶじゃろう？」
「は？」
「おや？ ワシを知らんのか？」
「失礼ながら……」
「世界中の街角に立っておるのじゃが……白い髪、白い髯、白いスーツでな」
（・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・） （・⊝・）
鶏が先か、卵が先か。
この永遠の命題に答えはあるのだろうか……。
「鶏は卵から孵る、だから卵が先に決まっているだろう！」
「いや、その卵は鶏が産むのだ、鶏なくして卵は存在しない、ゆえに鶏が先なのだ！」
「それを言うなら卵なくして鶏は存在しない、だろうが！」
「鶏の存在なくして卵はありえない、そんな簡単なことがなぜわからないのだ！」
どこまで行っても堂々巡りである。
だが、ついにその命題に明確な答えを示す者が現れた。
「鶏を先に食べてはならん」
「それはどうしてでありましょうか？」
「我が国では食料が慢性的に不足している、鶏を食べてしまったら卵を採れなくなってしまうだろうが」
「さすがに英明にして偉大なる領導主様でございます、常に国民の事をお考えとは」
「うむ……ミサイルや核実験に莫大な国費をつぎ込むのも国民のためを思ってこそなのだ、食料を緊急輸入して急場を凌いでも食べてしまえばそれまでだが、ミサイルや核は恒久的に食糧援助を生み出す、わかるな？」
「………………」
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