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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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アンデッド・ストック

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小春日和の犯人たち




     1


 これからあの姉妹に会う、と思うと憂鬱だった。

「会う」というより「遭う」のほうが正しいかもしれない。読み方は一緒だが、その言葉に含まれている意味はまったく違う。つまり、須賀(すが)にとってあまり好ましくないということだった。

 柴田(しばた)千春(ちはる)と小春(こはる)は、一つ違いの姉妹だ。

 一言で彼女たちの印象を言うなら、「和洋折衷を忠実に再現した姉妹」といったところだろうか。和洋を折衷している時点で「忠実」というのは違和感を呼ぶかもしれないが、須賀にとって、それほどぴったりだと思える表現が他になかった。

 あの姉妹は、着物を着ているのに髪は金色で、コーンフレークを食べながら日本茶を飲む。これは比喩ではない。しかも職業は、姉の千春が小説家、妹の小春が占い師である。虚構を作る姉と、指針を示す妹。それらが同居した事務所に、胡散臭さがあることは否めない。

 世間を苦しめていた猛暑はすっかり鳴りをひそめ、京都市内には多少の冷たさをまとった秋風が吹いている。

 歩道を歩く人々は快適そうだ。車窓を流れていく景色を眺めながら、須賀はそう思った。