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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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アンデッド・ストック

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デッドボールマン




     *


 七転八起と言うが、俺だったら七回も転んだらもう起きられない。

 俺が日本人の平均寿命に達するまでには、あと半世紀以上ある。だが俺には、すでに人生を何度も転んでいる自覚があった。そりゃ一回、転んだくらいだったら起き上がれる。倒れたままだったら何かと不便だ。だが、同じようなところで七回も転んでしまったら、それはもう話が違う。もし心が折れてしまったとしても、それを責めることは誰にもできないはずだ。

 どうやらそのあたりが、他人の感覚と異なっているらしい。「七回転んだくらいだったらもういっぺん起き上がれ」とか、「何かを成し遂げた人は何度もつまずいたり転んだりしてきたんだ」などと言う。その何かを成し遂げた人と俺は、絶対的に別人だ。時も場合も全然違う。なのに、同一視するのは果たしてどうなのか。

 たとえば、野球で大記録を達成した選手がいたとする。前人未到であればあるほど評価され、もてはやされるだろう。だが、そいつは野球が好きでその世界に入ったのだ。そりゃいつかは何かを成し遂げるだろう。

 仕事としてやっているという意味では、野球選手もコンビニの店員も同じだ。立場やプレッシャーが違うと言うのなら、それはとんだ思い上がりだろう。どんな仕事だろうが、みんなそれなりに頑張っている。収入の差やどれだけの人前に立つかで人間的な価値が変わるというのか。そんなのは違うはずだ。調子に乗るなと思う。