『 仮想っつーか、ということかと思った話 』
財布に一円玉が7枚入っているのを、じっと見下ろし、まったく恨めしくなった。
10円玉や100円玉が、仮の姿だったことになっている。
それから、あっという間にそんなちゃちな金額のことは忘れていたが、
コンビニでまた、仮装っつーかは起こったのだった。
目の前で、100円玉が、1円玉に、変わっているのを、三田。
そういえば、キーボード無線が突然バグったのが、そんなことばかり
考えていたころのことだったと思い出して、震え上がる気持ち。
修理代はPCにも自分にも掛けたくないからで…。
どこからか天井殴る音聞こえてくるチンギス。
今日、ついにバッグのポケットから100円玉が消えた。
挙げたいんですけど、仮想っつーか、消えたコイン。
ヘリコプターに変わるだけ。
作品名:『 仮想っつーか、ということかと思った話 』 作家名:みゅーずりん仮名