狗賓の落書(二百文字SS集)
ぐっもーにん・まいりるがーる2
バイトでためた金で中古のバイクを買ってからというもの、毎朝のように妹が
「遅刻しそうだから学校まで送って」
と頼んでくる。
明らかにおれより早起きして、準備ばんたん整えたうえで待ちかまえてるっぽい。
というか妹の高校は家から徒歩十分、余裕で間に合うと思うのだが。
「仕方ないなあ」
早めに朝食をすませバイクにまたがると、ミニスカートの妹がタンデムシートからギュッとおれに胸を押しつけてくる。
ああ、やっぱでかいわ。
作品名:狗賓の落書(二百文字SS集) 作家名:Joe le 卓司