慰めのメリーゴーランド
一体誰に会えば分かち合える?
一体何時になれば楽になれる?
どこへ行っても、誰と会っても、何時になっても 救われない。
思い出はかすんで、絆は千切れて、生命力もギリギリ
泣き叫んでも届かない。
すれ違う人々、みな幸せそうで
目が合う人々、みな違う人種で
通り過ぎる人々、みな笑っていて
物理的な距離は短くてもココロの距離はまばらでいびつで届きそうもない。
誰にも打ち明けられない。誰も救ってはくれないと感情を投げ捨てるだけ。
誰も助けてくれない。だれもだれにも
誰も救ってはくれない。だれもだれにも。
本当に、私以外の人間はみな幸せで、こんな思いを抱えているのはわたしだけなのだろうか。
だとしたら、言葉にできない孤独。
私がいま必要としているのは叱咤でもなくて、まして激浪でもなくて。
ただ、ただ、誰かに慰めてほしかった。
同じように生きづらさを感じる人種。でもみな必然的に幸せになっていく。自動式に幸せになっていく。
作品名:慰めのメリーゴーランド 作家名:一ノ宮