Future Scope
―2018年1月2日
朝、サラが目を覚ますと、「HAPPY BAG」と書かれた赤い紙袋がベッドの横に置いてあった。
「あら?誰が置いたのかしら、このバッグ」
彼女はベッドを降りて、取りあえずそのバッグの中身を見てみた。それは、何やら小型の段ボール箱のような物体だった。彼女は、無言で首をかしげた。
慎重に中身を取り出すと、それは小学生が図工の時間で作りそうな、少し平たい段ボール箱に二つのレンズが付いた品だと分かった。
(何これ、手作りの双眼鏡かしら)
サラは、一艘不思議そうな顔をしてその謎の物体を見つめ、双眼鏡をのぞく要領でレンズの奥をのぞいた。
すると…。
作品名:Future Scope 作家名:藍城 舞美