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もやもや病 8

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72 前代表と交代したとき

10周年の記念事業を無事終えて、しばらくしてから、代表の人から、誰かと交代してくれないかと思っているけど、誰も引き受けてくれなくてと聞いた

自営のお店をしているけれど、日曜日の時間を都合出来ないことが多くてと
話の中身は素直に納得したから、私は私で良かったら交代するけどと言った
家に居る専業主婦、時間はいくらでもあるからと

会として存在していて10年も経つのに、規約は本部のものしかなくて、役員の任期も、役員の決め方も何も決まりがなかったから

2人の話で話が付いて、次の役員会でみんなに話をするからということになった…動き始めた

1月の新しい年の役員会、大雪で、今までの代表が出席できない
2月に全国で集まる会議に、今年の反省と来年の企画を持ち寄ることになっていて、その話をするには、大雪の日でもみんなに説明しないわけにいかなかった

大ブーイング
今の代表は名前だけでも良いから、変わる必要はない…
私たちは、あなたを代表とは認めない…

それでも動き出してしまった
関東の規約を考えて持って行ったときには、そんなものは要らないと蹴られた
レジュメを作って会議の形にしたら
今までの和気藹々じゃなくなった…

外部団体の活動に参加した報告をしたら
そんな報告をここでする必要はない
どこどこに行ってこんなに疲れてしんどかったと言えば、お疲れ様となったのか…
勝手に行っているのに疲れたと言うなと反応があるのかどうかわからないけど
新しい出会いも含めて、勉強しながら、他の患者会と良い集まりだったとにこやかに話せば、楽しそうに動いていると反感を買ったのか…そんな報告ばかりで会に役に立つ話じゃないと言う
あまりの反応に、真面目な顔になっていると
あんたの顔が怖い、そんな顔していては良い会にならない…とまで言われた

一緒に動き始めた相棒と思って居た人は、自分が代表にふさわしいと思っていたらしいことを後で知った…
古い役員を通してワインを飲みながら食事をしようと誘われて、私が辞める意志もないのに、古い役員に、代表はあなたがすれば良いと相棒に言うのは、私を辞めさせて相棒が代表になると言う、そういう筋書きが出来ていたようで…
辞めないとわかった私に諦めたのか、相棒も辞めていった

代表を変わって3年は、会議の後に裏電話が飛び交うという世話人会になった…
なぜ辞めなかったんだろう、その時…私

26人いた世話人は、私の代で12人に減った

世話人、特に会員と変わらないのに、特別な人であるかのような、ただ集会の時に早く出てくる程度のことだったのに

交通費を会から出すことを考えれば、それでOKだった
飲み食いには一切お金を使わない…当たり前のことを当たり前にしたのは私の時から…

新しい若い世話人をつのるとき
こんなに企画が増えたから、負担が大きくなったからなり手が居ないのよね…みたいな…
月に1度の世話人会が一番辛い時間だった…

しばらくしてから数えてみたら、年間新しい人からの問い合わせ電話が50件
何回も連絡してきたり、患者会の会員からの問い合わせとかが250件の電話…

そんな年月が過ぎた…
一番ピークの時には1年間で出掛ける回数が50日ということもあった…
日曜日のテレビ番組を見ることがなかった年だ…

電話相談と、他の患者会との交流と、大切な時間を過ごすことが出来た、それだけが励みだった

作品名:もやもや病 8 作家名:とことん