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もやもや病 6

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51 お母さんに酷かもしれないけど

私は今まで結構お母さんに酷なことを言ってきたと思う

今までの相談電話の中でのこと

子どもが病気になって、お母さんは情報を集める
昼間の時間で出来るだけのことする
子どもが病気になっても、お父さんには仕事があるから…

お母さんが集めたその情報を、仕事から帰ってきたお父さんに、あれやこれやと報告する
お父さんによっては、今まで頑張って子ども達を育ててきたのに、家の中では一番上の立場だったのに、自分の知らないところで、妻が自分より情報を持っている、そう感じることが有ったとすると

お父さんは、この近所のいつでもかかれる病院で良いじゃないかと言う
今の先生が感じが良いのに、そこから転院する必要がどこにあるのかと言う

お母さんは、知ってしまったことを、他の人が良いと言ってることを自分がしないことに納得がいかない時が来たらどうするのかと思う

疲れて帰ったお父さんは、この頃毎日、帰りを待ちかまえていたお母さんに、今日は学校で発作が起きたとか、今日は、心配なことがあったのを聞いて欲しいとか言われて

生活全部が、子どもの病気のことになると、お父さんは自分が居なくてもお母さんがしていると言うことに、自分の立場が無くなったような気がする

疲れて帰ってきたのに、お父さんに優しい言葉の1つもないと、疎外感を感じる
こうして夫婦の距離が広がることがあるように思う

お父さんが早く帰らなくなったり家の中に居る時間が減ると、お母さんは、自分の子どもなのに、お父さんは何もしてくれないとイライラする

そんな時に喧嘩をすると出てくる言葉は、「こんな病気はうちには居ない、おまえの○○さんは、卒中で倒れただろう、おまえの血筋から来て居るんだ」この言葉が夫婦の仲を壊す

こんな話を何回か聞いたことがある
いえいえ課程は私の勝手な想像で
でも最後の言葉はあったことだ

お父さんは、自分のだいじな子どもが、難病と言われて、お母さんと同じようにショックを受けている
けれど、お母さんが泣いていたら、お父さんは泣けなくて、女の人のようにグチグチ言うことも出来なくて
1人心の中にしまって、今するべきことは仕事だというように思うのか…

生まれたときからの病気は子どもと一緒に親も大きくなっていく
けれど、途中で分かった病気は、心の準備に時間がなくて、いきなり言われて、どうしてこんな事になったのだろうとその思いを引きずる

お母さんが考え込むとき、お父さんもほんとは考え込んでいるのに
お母さんは静かな行動のお父さんをそうとは思えず責めることはないか

お母さんに酷なことを言っているというのはこのこと
自分が辛い思いの時、お父さんに優しくしてあげてね
お父さんも悲しいよねって、でもいっしょに頑張ろうねって
お父さんを頼りにしているからねって

子どものことで報告があったら、お帰りなさいのすぐ後に言うのではなく、おいしいご飯をおいしく食べたそのあとで、こんな事があったと報告しよう
お父さんが穏やかにお母さんと話しが出来る時間をだいじにしよう

子どもにとっては、2人はとても大切な人、これからを一緒に前を向いていかなければいけない…

どんな病気でも、子どもの病気で離婚したという話しはとても悲しい…

お母さんは太陽になって、いつも笑っているように、他の子どもに思いを寄せてあげるように、そしてお父さんをだいじにしてって、まるでお母さんばかりに大変なことを強いているようだけれど…

でも辛いときは、愚痴を言いたいときは、私に電話してね
ここでは頑張らなくて良いから、いくらでも泣いていいから

でもね、この大変な時って、ほんの短い間だけ、あとはきっと、あの時は何であんなにって言うくらい、大丈夫になるって思っているから

いままで、こんなふうに相談を受けてきた…余計なことを言ってきた

最初の子どもが男の子のお父さん
優しくてナイーブなところのあるお父さん
反対にお母さんしっかり者で、1人ででも何か行動に移すような所があるお母さん

最初の子どもが女の子のお父さん
この家族を自分が守っていくという、骨っぽい人だと思う
そしてお母さんは、とっても女性らしい人

そんな気がしてこれは私の持論なの…

作品名:もやもや病 6 作家名:とことん