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11月22日

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ブログなんて何年ぶりだろうか。

10年以上前に流行ったっけな。
あの頃は私も若かったな。

なんて思いながらこうしてまたひとりのつぶやき場に戻ってきてしまった。


タイトルの11月22日は私たちが正式に夫婦になった日。
いまから15年ほど前のことでした。

あの頃はこんな日が来るなんて思ってもいなかったほど、毎日幸せだった。

いや。

いまも幸せなんですけどね。
夫は相変わらず優しいし。

ただ、いつのころからか私の淋しい病がまた再発してしまった。


10年前、夫は会社員を辞め私たちは思い切ってIターン制度と言うものを利用して縁もゆかりもない場所へ住み着いた。

あの頃から少しずつ私たち夫婦には溝が出来てしまったのかもしれない。

見ず知らず、縁もゆかりもない土地での生活は思っていた以上の先住民たちからの風当たりが強かったし、人当たりが良い夫の性格も裏目に出て、色々とうまくいかなかった。

日々の暮らしがやっと。

それまでなんでもそつなくこなす夫も何かに蝕まれていくように人が変わりつつあったのかもしれない。

夫は責任感が強い人。
私を笑顔にしたいと必死な人。
家族を大事に想う人。

でもそんな夫でさえ、自分の置かれた環境に自分を保つことが難しかったのだろう。


喧嘩も増えた。

一緒にいてもどこか他人行儀なことも増えた。

夫と二人の空間は私には息が詰まるようになった。



結婚して13年。

結局夫と私の間に出来た溝は見えないけれど深く、鋭くなっているように感じているのは私だけなのだろうか。


子宝にも恵まれた。
随分時間はかかったけれど。

順風満帆とは言い難くても、いつかきっと昔のように心から求めあえる日が戻ってくると思ってひたすら待った。

作品名:11月22日 作家名:k echo