社会に不適合な二人の
たぶん隣で寝てただけ。
私は子供の頃は、とても恐がりでした。
夜は私たち子供は全員同じ部屋で一緒に寝ていたのですが、弟も兄も眠ってしまうのが早く私が一人だけ眠れずにいて、部屋は真っ暗な上に私は床で二人はベッドで近くにおらず、部屋の中で一人な様な気がしてきて、怖くて仕方有りませんでした。
なので、私は時々父と一緒の部屋で寝させて貰っていました。
父の部屋では隣に布団を敷いて寝ていたので、直ぐに存在が確認できましたし、父はいびきを立てるので、一緒に寝ると怖くなかったのです。
ある日も、父に一緒に寝たいと言ったのですが、断られてしまいました。
「お義母さんが一緒に寝たいと言ってるから。」
と言う理由を言われたことを憶えています。
その頃は「お義母さんも怖いときがあるのかな」と感じて、仕方がないと思っていました。
それが凄いことを聞かされていたんだなと気がついたのは、最近でした。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮