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てっしゅう
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「空蝉の恋」 第二十一話

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朝早くに目が覚めた恵美子は、しまったと思った。酔って寝てしまったこともだが、和仁と佳恵を仲良くさせることが出来なかったことを悔やんだ。
暫くして和仁が目を覚ました。隣で寝ている佳恵の頬にキスをした。
それを見て恵美子は驚いた。

「和仁・・・」

「なんだ、起きていたのか」

「何したの?」

「チューだよ」

「寝ているから勝手にしたんでしょ!」

「違うよ。そんな変態じゃないぞ」

直ぐに目を覚ました佳恵は恵美子と和仁が話しているのを聞いていた。

「おはようございます」

「佳恵さん、昨日は直ぐに寝てしまってゴメンなさいね」

「いいえ、いいんです。私も酔っぱらってしまいました。本当に恥ずかしいです」

「ううん、そんなことない。それより和仁と何かあったの?」

「和仁さんと・・・いえ、何もないですけど」

「うそ。正直に言って」

どうしようか迷っていた。和仁の顔を見て恥ずかしくなってしまった。
恵美子は納得しなかったが、何もないと私は言い切った。
康生も目を覚まして、四人は朝食の前に露天に入ろうとなった。
朝の涼しい風を受けながら誰も入っていない大きな露天風呂に和仁と私、康生と恵美子が隣同士で体を寄せながら浸かっていた。

「なんか佳恵さんの振る舞いが自然な感じに見えて、和仁と仲良くしたみたいに感じるわ。ねえ?康生さん、そう思わない?」

「ああ、そうだな。和仁正直に言えよ」

「何もないよ。しつこいなあ~お前たちは」

私は顔を伏せた。その仕草が何を意味するのか二人に悟られたようだ。
やがて恵美子が体を揺らし始めた。
康生が感じる部分を触っていたからだ。
その様子を見て興奮したのか和仁は私の太ももに手を置いた。

「和仁さん・・・やめてください」

そう小声で言った。

「じゃあ、佳恵さんが触ってくれないか」

「何を言っているの!」

「ボクのことが嫌い?」

「そんなことと関係ないじゃないの」

「友達以上って感じたいんだよ」

「もう、そう感じていますから、変なことさせないでください」

「手をつなぐだけならいいだろう?」

「うん、それぐらいなら」

和仁は手を握ってきた。私も彼の気持ちが解るだけに少し力を入れて握り返した。
恵美子はもう眼を閉じている。声は出さなかったが感じているのだろう。
朝から何という大胆なことをしているのだろうかと呆れていたが、ラブラブなら自分もそうなっていたかも知れない。

和仁は自分の興奮を抑えきれなかったのだろう、私の後ろ側に回ってきて両腕を胸の下あたりに組んできた。
ちょっと驚いたが、露骨に拒否することも出来ずにそのままにしていた。
和仁の大きくなったものが私の腰のあたりに触れる。
もう恥ずかしさと、どうしていいのか解らない状態で、身体に力が入っていた。