愛愛愛愛愛愛(アイラブユーったらアイラブユー)
直継 なんか深そう
望月 んなこと、どうやって?
土筆 簡単だよ。毎日新しいとこを好きになっていけばいいだけだし。今日は前髪が可愛いとか、指こんなに細かったんだとか、目合わせると少し顔赤くしてるんだなとか、どんなことでも好きって気持ちを持って一緒にいれば毎日恋はできる。その子を全てを何もかも好きになるんだ。最期には好きなところが何個あるか、数え切れないって、それくらいおれは恋をし続けるよ。
京市 そんなん幻想だぞ。
祭 結婚したら女は変わるっていうしな。
土筆 変わるなら変わったその子も好きになればいいじゃないか。
望月 夢物語とはこれのこと。
土筆 経験したことがないのに真実はわからないだろう? それに人類が誕生してどれだけ経とうが実証は出来ないんだ。人は生き返らないからな。ずっと、二人だけの秘密で仕舞っておける思いなんだ。
直継 なんかいいな。理想だし、相手もそう思ってくれてたら楽しいだろうな。
祭 まぁ、な。口に出さなくっても良くてさ、互いになんとなく好かれてるなぁってわかり合ってればいいというか。
望月 結局好きで居てほしいんだよ。恋をしたなら、恋をしてほしいんだよ。
祭 そうか!
直継 どうした?
祭 あれだよ、愛するってなあに? ってやつの答え。というかおれなりの答え。
望月 出たんだ。
祭 うん、恋をしたなら、恋をしてほしいんだ。互いに、互いの恋に恋をしてほしいんだ。それが愛なんじゃないかな。互いに相手のことを思いあって、相手のことを信じ合う。こと。
土筆 てことは?
直継 恋をするとは、自分が主人公の物語を作り上げること。恋に恋をするとは、自
分が作り上げた物語に恋をすること。じゃあ、愛するってなあに?
祭 相手が主人公の物語を作り合うこと。
作品名:愛愛愛愛愛愛(アイラブユーったらアイラブユー) 作家名:月とコンビニ