小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

INDEX|1ページ/1ページ|

 
刻み煙草をキセルに詰める
農婦は小さなレンズを
太陽に向けた
金色のキセルの先から煙が発つ
2,3度タバコを吹かすと
掌に火の玉を吹き出す
農夫にキセルを渡す
農夫は女の掌から火を移す

田植えは腰を曲げたまま
腰を下し立ち昇る
小さな煙は
一瞬の幸せの時なのだろう

遥か昔の記録映像の記憶
家庭からはガスの炎さえも消えた
炎を観るのは稀となった
迎え火の提灯の蝋燭の
炎を観られるのはもうすぐだ

農夫らもきっとその時は
煙草を吹かすかもしれないが
いずれは
煙草も死語になるだろう
ぼくはレンズでテッシュを燃やしてみた
作品名: 作家名:吉葉ひろし