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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 ローネさんの武器は多彩の武器や能力を使える事でもない、それは考える事だった。確かにアルネちゃん達の個々の強さは精神論だけど、ローネさんの場合はセンリ同様に冷静に物事を考え、解決策を出す事が武器だった。
 全ての尾が無くなったQ・フォックスからどす黒いエネルギーが抜けてゆくと姿が縮んで行くと再び人間体に戻った。
 ただ先ほどの若々しい姿と違い、艶のある黒髪から色が抜けた白髪となり、肌もボロボロで皺だらけの腰の曲がった老婆のような姿となった。
『ううぅ……』
 Q・フォックスは般若の様に顔を上げるとぎらつかせた目で私達を見てきた。
『お、おのれぇ……、貴様等許さん……、全員この場から行かして返さんぞぉ!』
 Q・フォックスは血走った目を見開くと両手を頭上に掲げると掌に残された魔力が集まって巨大な黒い球体が出来上がった。
 そしてそれを私達に向かって投げつけた。
「な、何なんですか〜っ?」
「最後の一撃ですね!」
「oh・noでありんす!」
「ちょ、どうすんのよこれ???」
 私達は騒いだ。
 だけどその中で1番落ち着いていたのはローネさんだった。
 ローネさんは前に出て叫んだ。
「スキル発動!」
 私達の前に光の壁が出来上がった。
 これはミラージュ・スキルだった。
 Q・フォックスの魔力の塊はミラージュ・スキルに阻まれて跳ね返った。
 跳ね返された魔力の塊はQ・フォックスに命中して爆発した。
『ギャアアアァァァーーーーッ!』
 Q・フォックスは断末魔を上げなら消滅した。
 これにてクエスト終了だった。

 それから私は街へ帰って来た。
 その時にローネさんが受け取った報酬と素材を分けてくれた。
 Q・フォックス本体の毛皮である金色の毛皮の他、炎の尾、水の尾、氷の尾、雷の尾、風の尾、土の尾、鋼の尾、闇の尾、光の尾も私達の道具袋に入った。
「いいんですか? 私達も貰っちゃって」
「クエストに参加したなら当然の報酬よ、アルネちゃんの素材と掛け合わせると強力な武器が作れるのよ」
 そう言えばそんな事言ってたな。
 今までテリオさん、ルキノさん、アルネちゃんもローネさんが考えたクエストを受けていた。今考えてみると役割分担がされている。
 テリオさんとルキノさんは徹底的に能力強化の為に選ばれたクエスト、ローネさんとアルネちゃんは能力強化もそうだけど、どちらかと言うと素材回収がメインだった。
 アルネちゃんのクリア・スライムは武器・防具どのような素材にも使われる……、役割を考えるとこの2人がお姉ちゃん達の武器を作ってるみたいだった。
 そう考えるとお姉ちゃんはどうなるのか……、やっぱり戦闘系のテリオさん達みたいにスキルや能力を磨いてるんだろうか?
「それじゃ、私は失礼しますね」
「ええ〜? もう上がっちゃうんですか〜っ?」
「もう少しプレイするでありんす」
「ごめんなさいね、私にも用事がありますので……、でも楽しかったです。ありがとうございました」
 ローネさんは丁寧に頭を下げるとログアウトした。