夏が来たから
八月は私の誕生日
暑い夏の日々を耐えて
南国で産み落とされたそうな
だからわたしは
あらたな夏がくるたびに
過去のしがらみを捨てていく
新しいものへの何かを求めて
勇気を出して未知へ進めば
そこには誰かがいてくれる
すべての人が私を捨てるわけもなく
そこに待っていてくれる人がいる
温かい心の集まりがそこにはあって
知らぬ間に過去の悲しみを忘れ
一歩ずつ前に向かって歩める心が
いつの間にか自分の中に宿っている
懐かしい人間すべて
優しくて大らかな自然
現実を離れた美しい幻想
それら凡てが自分を包んでいるやうな気分
一刻一刻乏しい寿命を繋いでくれる
そういうあらたなるものに救われている