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のび太のBIOHAZARD カテゴリーFの改造版 2

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第八話 バイオゲラス


「出たな、化け物!」

 のび太は姿を現した巨大カメレオンの顔面をハンドガンで攻撃。聖奈、咲夜ものび太の攻撃に合わせてハンドガンを連射した。

「グオォォォォォォッ!」

 のび太たちの一斉射撃を受けて叫び声を上げる巨大カメレオン。被弾箇所からはドクドクと血が流れ出ている。

「よし! 効いてるぞ!」

 このままいけば倒せる。ダメージを受けて叫ぶ巨大カメレオンを見たのび太は勝利を確信し、ハンドガンを連射する。
 だが、それは楽観であった。
 巨大カメレオンはのび太をその特徴的な目で見据えると、口を開き、彼めがけて勢いよく長い舌を伸ばした。

「ッ! のび太君危ないっ!」
「うおっ!?」

 突然の出来事に反応が追いつかなかったのび太であったが、彼の危機を察知した聖奈が彼の腕をとって自分のほうへ引き寄せたことで事なきを得た。
 巨大カメレオンのこの一撃の威力は凄まじく、舌が体育館の床に深々と突き刺さっていた。

「油断は禁物ですよ、のび太君」
「はっ、はい」

 聖奈の咄嗟の判断で命拾いしたのび太。彼女の行動が無ければ、今ごろのび太の身体には風穴が開いていたことだろう。

「とりあえず後退しましょ! あの舌が当たったらひとたまりも無いわ!」
「「はい!」」

 舌を引っ込めた巨大カメレオンが再び攻撃体勢に入る前に、三人は牽制射撃をしながら後ずさりし、舌の間合いに入らないよう距離をとった。
 しかし、カメレオンのほうも次の一手を用意していた。

「き、消えた!?」

 巨大カメレオンの姿が突如として消えた。体育館に入ったときに姿が見えなかったのはこの能力のためだったのだ。
 どこだ、どこへ消えたんだ。のび太は目を凝らして周囲を見渡す。

「保護色……身体の色を変えて周りの景色に溶け込む。カメレオンならではの能力ね。でも……」
「姿は消せても音までは消せません。耳をすましてカメレオンが立てる物音を探りましょう」
「! はい!」

 咲夜と聖奈がのび太と背中合わせの体勢になりながら、彼に助言をした。姿の見えない敵を捉えようと躍起になっていたのび太だったが、この助言を受けて冷静さを取り戻し、視覚だけでなく聴覚も使って周囲を警戒する。

 ドシッドシッ!
「……そこだ!」

 姿を消しているカメレオンが出した足音を聞き取り、二時の方向に三連速射(トリプルタップ)。三発の銃弾が姿を隠しているカメレオンに命中し、そこから血が流れる。

「これでも食らえ!」

 滴る血はマーカーとして機能し、カメレオンの居所をのび太たちに知らせた。のび太は火炎瓶に火をつけ、目印に向けて投擲。聖奈と咲夜もそれに向けてハンドガンを撃った。

「グォオオオォォォォォォォォォ!」

 カメレオンの頭部が炎に包まれると、身体の色が元に戻ってその姿を再び現した。

「聖奈さんも火炎瓶を! 銃弾よりこっちの方が効くみたいです!」
「はい!」

 二本目の火炎瓶を準備しながら聖奈に指示をするのび太。聖奈もすぐに火炎瓶を手にとり、のび太から火を借りてからカメレオンに投げつけた。
 さらに二本の火炎瓶を食らったカメレオンは、より激しく悶え苦しむ。

「これで終わりだ!」

 このまま頭部を焼き尽くせば僕らの勝ちだ。火炎瓶に勝機を見いだしたのび太は、最後の一本を四次元カバンから取り出す。
 しかし、その希望は早々に打ち砕かれた。
 カメレオンはその長い舌を伸ばすと、自身の頭部をペロリと舐め上げて炎を消してしまった。さらに、弾痕や燃えて爛れた箇所もみるみるうちに再生し、元通りの姿のなった。

「そ、そんなぁ~!」

 さっきまでの威勢はどこへやら、情けない声を出すのび太。

「銃も火炎瓶も効かないなんてね……のび太君、聖奈、ここは退きましょ。今の私たちじゃアレは倒せないわ」

 カメレオンの生命力の強さを目の当たりにした咲夜が、のび太と聖奈に撤退を進言した。

「確かに、このまま戦っても弾と火炎瓶を無駄にするだけですね」
「悔しいけど、仕方無いですね。逃げましょう」

 勝ち目が無いことを悟った聖奈とのび太もこれに同意した。
 そしてのび太が消火器を使い、カメレオンの視界を封じた。立ちこめる消化剤の霧の中で、カメレオンが敵を探して周辺をキョロキョロと見回す姿を後目に、三人は体育館から出た。

「……ふぅ。うまく逃げられたかな?」

 扉を閉め、一息つくのび太。

「えぇ。とりあえずは一安心ね」
「でも油断はできません。今は大人しくしているようですが、またいつ暴れだすかわかりません。そうなったらこの扉も簡単に破られてしまいます」
「それまでに対策を練らないといけませんね……」

 カメレオンから逃れることはできたが、その脅威を排除することはできなかった。

「ですが、もう調べられる場所がありません。二階への階段は防火シャッターが降りていて通れませんし……」

 そう言って聖奈が落胆する。武器を集めようにも、もう行ける場所が無いのだ。

「それならノープロブレムよ聖奈。出るときにコレを拾ったから」

 咲夜が服のポケットから一本の鍵を取り出した。ついているタグには“制御室”と書かれている。

「ナイスです咲夜さん。これで防火シャッターは開けられますね。行きましょう」

 防火シャッターの問題は咲夜の抜け目の無い行動によってクリアされた。三人は早速制御室へ向かった。