薔薇とLADYROSE
確実に殺して行く。やって来た男達は三名だった。残り4発。右手のPPKだけを使った。 少し歩くと、広い部屋に出て来た。そこで銃撃音を聞いた男たちと出会った。向こうもいきなり撃って来る。椅子の陰でそれを躱し、狙いを絞る暇もなく発砲する。右手の4発が空になったので、それを捨てて左のPPKを持ち変えると同時に尻のポケットにあるPPKを左で持つ。
この時までに相手は二人が倒れていた。更に二人やって来たので、それを迎え撃つ。すると、左後ろから声がした
「覚悟!LADYROSE、俺の方が早い!」
そう言ったかと思うと、LADYROSEが左で発砲した。
「まさか……左で撃てるのか……右手なら俺の方が早かったのに……」
そう言って男は崩れ落ちた。
「アタシは両利きだよ」
だが、その言葉は誰も聴いてはいなかった。
部屋を突き抜けると出口が見えた。表に出ると湾岸の一角の運河沿いの場所だった。両手のPPKを運河に投げ捨てると、何処かへ去って行くLADYROSEだった。
作品名:薔薇とLADYROSE 作家名:まんぼう