小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

レイドリフト・ドラゴンメイド 第31話 魔王と賢者の食彩

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

 ドラゴンメイドの結論は以上だ。
 だが、それを言うことに価値はない。

 急いで、レイドリフト1号へ連絡しなくては。
「1号! 例のビルの最高責任者から、重要な証言が得られました。
 今すぐ、あの黒いビルをスーパーディスパイズとメタトロンで捕獲してください!
 相手は、複数の異能力を使えるということです。気をつけて! 」

 だが、1号からの返信が希望を打ち砕いた。
『ただいま全方位多数の敵に対応するため、スーパーディスパイズは分離中です』
 
 身長1200メートルの巨人が、メタトロンの星空に包まれ、ふわりと浮かぶ。
 得体の知れないエネルギーの中で、得体のしれない金属の集合体がうごめく。
 その衝撃は、達美専用車の10.4トンなど簡単に揺るがした。

 その時、一発の砲弾が黒いビルを直撃した!
 壁面がはじけ飛び、中にいる異星人や三種族も吹き飛ぶ!
 と思われた。

「!? ねえ。最終防壁には人間は入れられてないの? 」
 ドラゴンメイドが聴いた。

「いません。いませ。ンいません――」
 否定の言葉を繰り返す主任書記長。

「それって、おかしくない? 」
 ドラゴンメイドが割れ目に見た物は、背すじを寒くさせる怪奇な物だった。
「なんで、人間そっくりの目がビルから出てくるのよ! 」

 白目の中に透き通るような青い瞳。
 だがその大きさが異常だ。
 到底、ビルの中に納まるとは思えない、巨大な怪物にふさわしい目。
 その目が周囲を、ギョロリと見まわした。