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「嫌われる」ということ

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私は、自他共に認める程の嫌われ者である。

なんでかというと、人の幸せをよく憎む上に、
非常にめんどくさい性格なのである。

私はLINEのヘビーユーザーだが、「友達と遊びに行ってきました!」的な
タイムラインやトプ画を見ると、激しく嫉妬する。
友人達が、自分抜きで遊んでいるケースもよくあるのだ。

とてもめんどくさい性格の為、クラスでのオフ会にも呼ばれず、
(正確には呼ばれたのだが、入れ違いになり、確認のLINEすら来ず、そもそもがいなかったものとされた)
クラスでのタイムカプセルも呼ばれなかった。

タイムカプセルを埋めたらしい公園の名前は知っているので、掘り返すらしい成人式の日に、その公園を探し出して行ってやろうかとすら思っている。

そんな暇ないか。

とにかく、そんなリア充たちに爪痕を残せないかと思い、始めたのが、映像制作である。
自分で映像を撮影し、編集したものを、タイムラインに投稿する。
これを繰り返す毎日を送っていた。

そんなことをしても、全く爪痕は残せなかった。
私が何時間もかけて作った動画よりも、友人がホーム画を変えただけの方が、
いいねの数が倍以上多いのだ。もう嫌んなっちゃうよ。

そして、私が嫌われている理由がもう一つある。
LINEがとても下手なのである。

過去のLINEを見返してみても、明らかに自分語り的なのが多すぎる。
友人が話を振ってくれても、全く広げることが出来ない。

しかも、私は、大人数の前だと、内向的な人間に早変わりする。
その上、たまに中途半端に社交的だから、余計に精神異常者と思われるのだろう。

私抜きのバーベキューで、いかに私のことが嫌いかという話で
非常に盛り上がったらしい。
隠しているけどバレバレほど気まずい物はない。

その話を聞いてからという物は、自分に優しく接してくれる人すらも、
信じられない日々が続いた。
Fくん。いくらなんでも、私が嫌われているという話は「笑笑」じゃ済まないよ...

だから私は、テレビとかでよく見る、
人を見下して笑いをとるスタイルはどうも好きになれない。
なぜなら自分がその標的にされることが多いから。

世間的に見れば、いじられることはおいしいことかもしれないが、
絶対に心は傷ついているところがあるはずだ。

例えば、長年の絆や信頼関係がある上での中傷だったり、
笑いながらの「冗談ですよ」感を出しながらのいじりであれば笑えるかもしれないが、
私がいじられるのは、ほとんど会話をしないような人たちである。
事後のフォローも一切なし。ただの内輪受け。

でも、この世の中はとてもバランスが悪い。
人を嘲笑うスタイルの言動をする人といる方が楽しいとか言う人が多くなった。

そのせいで、自分は友人と何年も遊んでいない。

でも、そういう楽しんでる人たちを憎むこと自体、
ルサンチマンの開放なんだけどね。私最低。


私が思っているのは、無関心ということが一番怖いと思うのだ。

まあ確かに、嫌われるということは、表立とうがこそこそしようが、避けられることには変わりないのだから怖いと言えば怖い。

嫌いという感情を持つということは、少なくとも自分のことを意識している。
つまり、どうにかすれば、「なんかやだけど、ついつい話してしまう」くらいの存在にはなれる気がするのだ。

どんなに小さい可能性でも、やってみる。
安全パイを選んでやらない人生より1000倍は楽しいから。






作品名:「嫌われる」ということ 作家名:しょー