小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

お腹が空いた!

INDEX|1ページ/3ページ|

次のページ
 
「何を…するつもり?」

 放課後の教室。

 黙って自分の鞄に伸ばされる手を、一子さんは目で追いました。

「お腹が空いた!」

 慌てて佳奈さんは、 諌めようとしました。

「…勝手に 人の鞄を漁ったら駄目よ。綾ちゃん?」

 一子さんが、声を荒げます。

「綾…人の話、聞いてる?」

「これは…何?」

 取り出されたファンシーな包みを見て、一子さんが呟きます。

「─ 私が作った、シュークリーム。」

 手にした包みを机の上に置いた綾さんは、平然と開き始めました。

 佳奈さんが、血相を変えます。

「食べたら駄目!」

 取り出したシュークリームを口に頬張り、数回咀嚼する綾さん。

「!!!」

 目に一杯の涙が浮かべながら顔を歪め、手で口を抑えながら、小走りで教室を出て行ったのでした。。。

作品名:お腹が空いた! 作家名:紀之介