「歴女先生教えて~パート2」 第二話
「そうですね。ゆっくりと話し合って母の気持ちが理解出来たらいいのですが・・・先生は若い旦那さんだから・・・そのう・・・また変な事聞いちゃった、ゴメンなさい」
「いいのよ、確かに夫は二十歳だから元気よ。世間では羨ましく言う人がいるけど、結婚生活というのはその事ばかりじゃないから、むしろ生活をするという部分が二人にとって重要だし大きいし、話し合う事の大部分よ」
「じゃあ、恋は結婚するまでの楽しみという事になるのですか?」
「あなたが言う恋とは求め合う気持ちが強いっていう部分よね?」
「はい、お恥ずかしいですが、そう感じています」
「彼はいるの?セックスは体験しているの?」
「ええ~、そんなにズバリ聞かれても・・・彼はいません、恋愛経験もありません」
「なら、まずは体験しないとね。望月さんの気持ちがどのように感じられるかは、実際に彼との交際でしか得られないと思うわ」
「体験ですか・・・気持ちいいって友達が言っていましたが、なんだか半分怖い気もします。誰でもいいわけじゃないし、素敵な彼と出会う機会もないし」
「そうね、好きになる人が現れたらっていう事ね。先生は30歳まで彼も居なくて、キスも経験無かった。初めて好きになった今の夫と結婚したの」
「そうなんですか!それもビックリです。先生は私と違って美人だし、そんなことだったなんて驚きです」
「夫の同級生なんか、20歳年上の子供さんが居る女性と結婚したわよ。男と女というのは解らないものなの。同じ年だから、自分が年下だから上手く行くとは限らないことなの、恋愛はね」
「それもまたさらにビックリです。だとしたら、母が男性を好きになったとしても不思議でもないし、ましてその人が年下だとしてもあり得ることなのですね?」
「よく解るようになったわね。あなたは頭もいいし、気持ちも優しいからいいお嫁さんになれるわよ。素敵な人が見つかるといいわね。お母さんについでに自分の気持ちも話してみたらどう?同じ女どうし、助け合えるかもしれないって先生は思うけど」
「ありがとうございます。先生と出会えてうれしいです。こんな話聞いてもらえる人が居なかったから・・・好きな人が出来たらまた相談にのって頂けますか?」
「もちろんよ。女は自分の身体もだけど、それ以上に気持ちを大切に考えるようにしないといけない。セックスは興味本位でしても感じないものよ」
初めて話す自分に親身に答えてくれた美穂に感動した望月は、涙をこらえきれなかった。
若さって素晴らしいものだと美穂は羨ましく感じられた。
物語は望月の恋愛とクラスの恋バナと、世界史で綴ってゆきます。
作品名:「歴女先生教えて~パート2」 第二話 作家名:てっしゅう