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「親はデブと甲斐性なし」

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とりあえず悪魔が予定しているシナリオはニートロワイヤルと死痛苦だ。

ニートを島流しにして殺し合いをさせたり、文字列を見ているたけで死んでしまう謎の文字列を世界に拡散させる。

その前にカルマを達成したとしても50歳以下の多くは寿命の問題にて、用意されたシナリオの未来から逃れられない。

逃れたければ転生者と天使が裁判で真実を訴えて、人間らを説得するしかない。来るべき未来の超常現象に対応するには、人類が一丸になり団結しないといけない。

並大抵の事ではない。
転生者も母親も妄想癖の強い世迷言。統合失調症患者の様に扱われ、裁判では聞く耳を持ってもらえるかどうか、あやしい。

前世の記憶を使い、歴史的な新発見ができれば、人々は話を聞いてくれるかもしれない。





転生者には前世の記憶がないが、母親には前世の記憶がある。
母親の視点では、本来、息子の過去世は知る事ができない。

息子の前世について、悪魔以外の誰かがこっそり教えた事になる。
その者の働き次第で、この先のシナリオは変わるかもしれない……






カルマシールド
カルマシールドを抜けるには宇宙船を使う方法もある。宇宙船に乗り地球を捨て、不老技術さえ実現できれば、死なないので魂がカルマシールドに捕獲される事はない。


宇宙人達の中には正義感ある者もいて人類に宇宙船と不老技術を提供し、悪魔から開放しようという意見もある。
正義の行動が実現していなのは、地球人を助ける事に否定的な意見を持っている者が多くて、その多くの意見は人類を食料として解釈している宇宙種族達のせいだ。
人喰い種が実質的な地球の支配者で、人喰い種は、一番先に地球に目をつけた宇宙人であり、相当数が地球人に成りすまして地球人の振りをして暮らしている。
地球人は人喰い種に監視され人質に取られている様なもので、宇宙人達が下手に人間に手を貸すから、人喰い種に気付かれてしまう。ヤケを起こした人喰い種に地球人は絶滅させられかねないのだ。
正義感ある宇宙人達も為すすべなく、傍観するしかない。

しかし、事態は2000年頃に一変する。
宇宙的規模での災害で、重力波にて、幾多の惑星の地軸が傾き始めた。地球も傾き、このままいくと天変地異が起こり人類が絶滅してしまう。地球は宇宙人とってレアな星であり、失う訳にはいかない。銀河連邦は地軸が傾かないよにエネルギーを注ぎ込んだ。


ところで カルマシールドは地球の外側、つまり宇宙の外側にも存在している。

地球のカルマシールドは宇宙人達にとって、宇宙の外側にあるカルマシールド存在性を知るキッカケになった。

人々の前世の記憶を調べていくと、魂はカルマシールドを超えて白い天の世界に行く以外にも、黒き地獄の世界に行くことが判明した。

悪い事すれば死んだ後に魂は地獄に向かう。悪魔と天使はその世界に行けないが、宇宙人達の多くは死ねば地獄に行く定めにあった。宇宙人達が内心で一番恐れているのはそれで、
多くの宇宙人達は、人助けの善行をして、カルマを解消しようとしている。銀河連邦が地球の地軸守ってるのもカルマ解消の一貫である。
地球には多様な善の宇宙人が滞在して、悪魔や人喰い種の機嫌を損ねない程度に、人間を助けたり幸せにしようとする。人喰い種もカルマを解消したいから、近年になり、多くの人喰い種も人間を食べたりはしなくなってきた。多くは赤十字から支給される死体や血液で我慢し、人間は極力食べない様に協定を結んだ。

とはいえ不老技術を持っている宇宙人達は死のリスクが小さい、死んだ後の事なんて考えないで、構わずに人間を喰らう危険な種族レプティリアンもいた。レプティリアンは光の銀河連邦と強く対立しあい、最近、戦争に発展した。

熊本地震や鳥取地震などは、連邦とレプティリアンによる戦争の副作用だった。
レプティリアンは長らく人間に成りすます生活をしていて、人々の目から隠れて人肉を喰らう為に、地下世界を建設していた。去年は地下5000mの世界で連邦とレプティリアンとの戦争が行われ、連邦が勝利して、レプティリアンの多くは、この地球から追い出された。

悪魔はそれも余興の1つとして解釈した。


一方、天使は前世の記憶を持ちつつも、何もしなかった。多くの宇宙人はカルマを解消しようと努力する様になっていて、地球の平和はある程度保証される。宇宙人は天使に向かって努力のアピールをする様に、あらゆる情報を天使に送り続けた。


結論から言うと
息子が父親を殺す愚行をして刑務所に入ってしまったのは、天使が何もせず、悪魔を退屈させ、機嫌を損ねたからである。






室町時代
「農民は何を食べるのじゃ?」
南の天皇は無邪気に聞いた。
「は! 農民は稲のそばに生えている稗や沫を食して御座います。」
「ほう、ならば米は必要無いという事だな。年貢米をもっと増やせ!」
こうして、ある時を境に年貢のノルマが急激に増えた。




当時の寺の僧は『僧兵』といって、武力を持つ事も珍しくなかった時代でもある。
天皇同士の南北朝戦争にて僧侶は幾万の死体と向き合っていた。
農民達を戦争の道具として使わせない為に、仏の道を歩む僧侶は天皇家と戦わなければいけなかった。
しかし、当時の僧侶は腰抜けだった。戦争に成すがまま、傍観するままで、念仏する事しかできなかった。、
仏の道を歩むには、いざという時の為に権力に逆らい戦う術も必要になる。由緒ある寺の多くも、修行の時間の多くは木槍を扱う事に浪費する。


千菊丸が戦争の道を歩まなかったのは、豪族や大名達に甘やかされて育てられた我侭な子達と、寺で共に過ごしたからだ。

当時の修行僧の多くは、血筋を気にしてる者が多く、公家や家柄が伴わない僧を見下していた。
親の出世欲の為に、無理やり寺に入れられた子僧は捻くれていた。純粋に善の道を学ぼうとする謙虚な子僧は、
「武僧兵教育」の名の下で、しごかれる。
所謂、虐めの様なものである。

力の強いモノが結局は偉い。仏教とは何ら関係のない空気の中で千菊丸は育ち、ある時、寺を捨て、貧乏寺の門を叩いた。

貧乏寺は豪族や大名に媚びない宗教観を持っていて、農民の暮らしを第一に考え、農民と共に生きる。そんな善寺だった。
農業で作った作物は、困っている民が居れば分け与える。寺の僧は常に生きるか死ぬかの極限状態にあった。


その間に皇族同士の戦争がまた起こる。応仁の乱だが、それは10年続く。過酷の戦争であり死者は数十万を超えた。。
日本全土の町は幾度も火の海になり、年貢も多くなり、餓死者を出した。大名の多くも労働者を多く失い生活が苦しくなった。

この戦争を契機に人々は武士や大名を信用しなくなり、より強く仏の宗教に安らぎを求めた。


言い代えると、仏の道を究める為に修行して得る武力は、いずれ政争の道具にもなりえる。
歴史を振り返れば僧侶から天皇に出世する事例も多々ある。後継者を育てる為に我子を寺に預ける。多くの豪族や大名達は子供を寺に入れて、僧侶として出世させる事を願っていた。


千菊丸が戦争の道を歩まなかったのは、豪族や大名達に甘やかされて育てられた我侭な子達と、寺で共に過ごしたからだ。
作品名:「親はデブと甲斐性なし」 作家名:西中