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1秒間

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C「ねー、最後におにぎり食べたい」

B「もう手遅れだね」

C「じゃあ寿司!」

B「妄想に浸ってろ」

A「そんな話をしている暇はないだろ。」

B「へいへい。」 C「はーい。」

B「………」

C「…ねー,海行ったときのこと覚えてる?」

B「いつ?」

C「うーんと小さいとき!
(この間、Z入って来る)
海で溺れたとき、大人の人に助けてもらったの!!」

B「あ?………つまり、誰かが助けてくれるのを待てと?」

C「うん!」

A「それは絶望的だ。もう時間がないんだ。今更助けなんて来やしないだろう。」

Z「あのー……」

C「あー!お助け来たー!」

B「マジか!」

C「残念ながらお助けじゃないです。」

B、C「なんだ。」

A「お前、どこから入ってきた!厳重な警備網が張られていて部外者は入れないはず」

Z「あー、すみません。そういった事柄は企業秘密なんです。」

B「勝手に入ってきて、プライバシーの侵害だぞ。」

C「だぞー」

Z「申し訳ございません。ですが、私はあなたたち…いや、あなたに、今後のプランをお伝えするために参りました。(カバンからパンフレットを取り出す)」

B、C「おー!」

Z「プラン上、バカンスコース!極上肉、新鮮魚介類食べ放題。温泉、アーケード場、なんでもあります!1万ポイントで行くことができます!」

B、C「おー!!」

Z「プラン下、強制労働所行き。…詳しくはお話しかねます。1万ポイント以下でこちらに移動して頂くことになります。」

C「絶対ヤダ!」

B「で、俺らはプラン下行きだ、と。」

Z「その通りでございます。」

A「やだ!プラン中は?」

B「プラン中もありますが、どうやらお客様は以前契約したことがおありのようです。プラン中だけは一度限りしか契約できない決まりとなっております。」

A「その話は後にしてくれないか。」

Z「あ、お仕事中申し訳ございませんでした。では、あなた方のお仕事が終わるまでこちらでお待ちしておりますね。…あなた方のお仕事が終わらない限り私も契約できませんので。」

A「本題に戻るぞ。この危機的状況をどうやって回避するか。」

C「ゴオオってくるのをサッとかわせばビューンって行ってくれるよ。」

AB「……?」

C「だから、大きいのがブーンてくるわけでしょ。それをシュッとしてシャーって行くのを待てばいいんだよ。」

A「成程。つまり対象物を屈んでかわせ、といいたいのだな。」

B「いや、あの高さじゃあ、屈んだだけではぶつかっちまう。寝っ転がるんだ!」

A「よし!伝達係。今すぐうつ伏せになるよう各器官に伝えてくれ。大至急だ。」

D「イエッサー」

D、入ってきてすぐハケる
直後、ガタンという音
ゴオオという音がする響き続ける

B「よっしゃ。うまく行きそうだな。」

C「あ!左!危ない!!」

D戻ってくる

A「伝達!今すぐ右に5cm、移動するよう伝えろ!」

D「イエッサー」

D、猛スピードでハケる
直後、ガガガという音
ゴオオという音、消える

ABC「……」
皆、安堵。D戻ってくる

A「任務完了。今日は飲みにでも行くか。」

B「まだ未成年だよー。」

C「ははは。」

Z「(ニコッ)皆さん、お疲れ様です。お怪我がなくて何よりです。ふたたび時期が訪れたときに、お会いしましょう。」

Z、ハケる
フェードアウト

キャスター「今日のローカルニュースです。昨夜、午後6時、鳥取県倉吉市で、11tの大型トラックが少年に衝突しそうになりました。少年はとっさの判断でうつ伏せになり、衝突を免れた、ということです。ドライバーはスマホをいじっていて全く………」

END
作品名:1秒間 作家名:玄哉