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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「歴女先生教えて~」 第十八話

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「血統を守るという、つまり健康な男の子を産むということが女性に義務付けられていたから、そうでなければ妻と言えども他の女性に夫の子供を産ませることを否定できなかったの」

「現代ではあり得ないことですね。昭和以降の天皇家でも一夫一妻でしたし、今の皇太子さまも愛子さましか居られないから、どうなるのでしょうね?」

「渡辺くん、その心配は国民にとって大きな問題ね。皇位継承の順位は皇太子徳仁(なるひと)さま、秋篠宮文仁(ふみひと)さま、そして秋篠宮さまの長男悠仁(ひさひと)さま、最後は天皇の弟常陸宮正仁(まさひと)さまね。皇室典範を改正して愛子さまに皇位を継承できるようにする検討もされているけど、男子継承という伝統を破ることは出来ないと思うわ」

「民主主義の平和な日本でそのようなことにこだわって皇族方の心を悩ますようなことがあってはならないと考えます」

「渡辺くんの考えは正しいと思うわ。今上天皇は皇室の掟を破って一般人の美智子様とご結婚された。厳密には庶民ではないけれど身分は一般人ね。そして皇太子さまも小和田さまとご結婚された。もちろん秋篠宮さまは川嶋さまとご結婚された。昔のような皇室じゃなくなっているからこの辺りで皇室典範も改正して、女性の天皇も認めるようにした方が時代に合っているとは思うけど、これは反対する人が多いでしょうね。
面白いことを一つ言うね。それは皇太子妃雅子さまと、秋篠宮妃紀子さまとのご縁よ」

「なんですか?親戚とか学校が同じだったとかですか?」

「違うの。ちょっと見てね」

美穂はそういうと黒板に向かって字を書いた。

お   か
わ   わ
だ   し
ま   ま
さ   き
こ   こ

「どう、この謎解る人?」

加藤は真先に手を挙げた。

「では、加藤くん」

「おわだの列とかわしまの列を交互に読むと、同じようにおわだまさことかわしまきこになるんですね?」

「正解!不思議なご縁よね」

「先生、偶然にしては出来すぎていますね」

「そうね、縁と言うものは偶然じゃないんだよね。運命と言った方がいいのかも」

「なるほど、運命か・・・」

加藤は美穂との縁も運命だと悟った。
美穂も同じように言いたかったのかも知れない。