小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

「歴女先生教えて~」 第十五話

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
美穂にやり込められた高木は次の授業を腹痛と言う事にして、欠席して保健室に居た。
高橋教諭は朝の時間に美穂から追い返すように聞かされていたので、そのことを目の前の高木に伝えた。

「高木くん、実はね今朝川野先生からここに来たら教室へ戻すように言われたの」

「そんなこと先生が言ったの?」

「うん、なんだか知られているようで嫌だったわ。誰かに話したの?」

「話してないけど・・・ひょっとして加藤が変な事バラしたのかも知れない」

「変なことって何よ?」

「絶対に喋らないからって何度も言うから、ちょっとだけ話したんだよ。ここでのこと」

「ええ?どうして話したの!噂になるじゃないの!」

「あいつはペラペラ喋るやつじゃないよ。だからもし川野先生が知っているとしたら、それは加藤から聞いたとしか思えないんだよ」

「本当よね?クラスの子は誰も知らないよね?バレたら私は辞めないといけなくなるんだからね、わかっているよね?」

「もちろんだよ。でも加藤の奴、なんで川野先生に話したんだろう」

「川野先生も加藤くんと私たちみたいになったんじゃないかしら」

「そう言う事か!納得だ」

高木は高橋に迷惑がかかるといけないと思い、保健室を出て教室に戻った。
既に次の授業が始まっていたが、後ろの扉からそっと入っていった。

「高木くん?お腹が痛いのは良くなったの?」

数学の受け持ちからそう言われたので、ボソッと返事をした。

「はい、大丈夫です」

加藤は珍しく早く戻ってきた高木を見て不審を感じた。そしてその予感は当たった。
昼休みの時間に二人で話したいと持ち掛けられて、加藤と高木は校庭の隅で立ち話を始めた。

「加藤、なぜおれが話したいと言ったか解るか?」

「何故だ?」

「お前、川野先生におれと高橋先生とのこと喋っただろう?違うか!」

「何を話したと疑うんだ?どうしておれが川野先生に話すようなことがあるんだよ。そんなに口が軽いとでも思っているのか?」

「じゃあ、なぜ川野先生が保健室に行って、高橋先生におれのこと尋ねたりしたんだよ」

「普通に授業サボって保健室に行くから注意しに行ったんだろう。勘ぐりすぎだよ」

「本当に話してないだろうな?」

「話してないよ」

「ならいいけど、おれもう保健室には行かないから」

「残念だなそれは」

「代わりにお前が行って慰めてやれよ」

「バカなこと言うなよ。そんな先生なのか?保健室の高橋先生って」

「あの人旦那と上手くいってないんだよ。時々愚痴聞かされるから。あれぐらいの年齢の女は欲求不満になりやすいんだよ。理由は解らないけど」

「よく知っているなあ~お前は。感心するよ」

「まあな、それより川野先生とはどうなんだ?掛けしているから、ダメなら100円寄こせよ」

「今月末までに付き合えなかったら100円払うよ」

「ああ、忘れるなよ」