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かなりえずき
かなりえずき
novelistID. 56608
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気まぐれな動物の神サマ

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「森の皆さん、ようこそお集まりいただきました。
 では第1回人間狩りツアーをはじめましょう」

動物の神は森の動物たちに不思議な力を与えた。
森の動物たちは一気に賢くなり、武器の扱いもお手の物。

「さぁ今こそ、我らから緑を奪い
 面白半分で殺している人間に復讐しましょう」

「ウオーー!!」

武装動物たちは人里に降りて人間への復讐を始めた。
人間が仕掛けたこざかしいワナなどものともしない。

人間たちをあらかた倒して動物の領地を奪い返した。

「これにて、第1回人間狩りツアーを終わります。
 第2回の開催をお楽しみに!」

動物たちは取り戻した生活圏で静かに暮らした。



そんな勧善懲悪ハッピーエンドを許せないのは人間側だった。

「動物ごときに負けるなど許せん!」

「今回はたまたま奇襲されただけだ!!」

「武器だ! 武装動物を一発で倒せる武器を!!」

人間たちはすすった敗北の味を原動力に
さまざまな殺傷武器を開発していった。

「ふふふ、襲ってきた動物どもには感謝しないとな。
 奴らがやってきたおかげで、非人道武器の開発もできる」

人間たちは心のどこかで"もっと強いものを作りたい"と願い、
それが皮肉にも動物の襲撃ということがきっかけになった。


「ようし!! これでもう負けないぞ!!」

新開発の武器は武装動物だろうがなんだろうが、
一撃のもとに粉砕する超最新鋭の兵器。

これで安心かと思いきや、人間の対策はまだ続く。

「また前みたいに奇襲できないようにしないとな」

人の居住区を外からも内からも開かないように壁を作る。
壁には銃座を置いて、近づく生物を容赦なく撃つ。

完璧で無敵の対策。

「くくく……動物め、今度はもう奇襲なんてできないぞ」



安心していると動物の神がやってきた。

「壁の内側にいるペットのみなさん、こんにちは。
 それでは第2回人間狩りツアーをはじめます。
 自由を奪い、動物をおもちゃのように扱う人間に復讐しましょう」

人間たちが気付くころにはギラついた目のペットがすでに……。