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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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映画 戦国生徒会

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第27章: テニスとライブ



「すごく強かったのよ。香織ちゃん」
 恵美莉がライブハウスのテーブルで映画スタッフに、昼間のテニスの試合の話をしている。隣には彼氏の村木颯介も来ていた。
 この日は3組のバンドユニットが登場するが、性飢魔III(せいきまさん)は、一番最初、つまり前座だ。ライブハウスには、Barが併設されており、入場料にワンドリンク制で、ホールの隅にテーブルは10脚ほど。ライブ開始30分前には、中川たち数人は、ステージのシーンを撮影しようと、すでに中央に立って待っている。但し、ビデオカメラは持ち込み禁止だったので、スマホで撮影準備していた。

(福田悠人) 「元カノの試合によく行けたな」
(木田博之) 「別に行きたくて行った訳じゃないんだけど」
(川崎恵美莉)「ずっと前から、レギュラーになったら応援に行くって、約束してたのよね」
(木田博之) 「ああ、まあ」(そんな約束してないけどな)
(山崎凜花) 「でも別れてまでも、そんな約束守る必要あるの?」
(川崎恵美莉)「それがキッドの弱いとこ」
(佐藤千鶴) 「でも、なんか怪しい」
疑いの目で博之を見ている。
(川崎恵美莉)「期待させちゃうと悪いから、私に付いて来いって無理やりよ」
(福田悠人) 「女連れだから、もう香織ちゃんのことは意識してないよってか。回りくどいな」
(川崎恵美莉)「それがキッドのずるいとこ」
(佐藤千鶴) 「余計に怪しい」
(福田悠人) 「ん? 何が?」
(佐藤千鶴) 「だって、恵美ちゃんをカムフラージュにしただけじゃないの?」
(福田悠人) 「何のために?」
(佐藤千鶴) 「それは・・・」
(山崎凜花) 「もう悠くん(福田)も鈍いな。他の誰かに知られたら困るのかしら?」
(木田博之) 「もう、勝手な想像で言うなよ」
(川崎恵美莉)「そうそう。きっと困ってたのよね。私に相談するくらいだから。応援に行くのは変だ。でも約束は守ってやりたい。そんなこと言ってたのよ」
(山崎凜花) 「ははは。困ったものね」
(川崎恵美莉)「それがキッドの優しいとこ」
(福田悠人) 「で、恵美ちゃんの彼氏も誘った訳か」
(川崎恵美莉)「そう。颯介って意外なことに、テニス観戦が趣味なのよ。だからちょうどよかったの。ね?」
恵美莉は、颯介に目配せをした。
(木田博之) 「そうなんだ。行かないでおこうと思ってたんだけど、村木(颯介)が行きたいって言うもんだから」
(佐藤千鶴) 「ふーん。キッド君は渋々行ったんだ」
(川崎恵美莉)「それが、一番興奮しちゃって、大声出して応援してんのよ」
(木田博之) 「そんなことしてねえよ!」
(村木颯介) 「ふふん。面倒くせえって、ずっと愚痴ってたもんな」
博之は村木颯介とも口裏を合わせて、ライブのチケット代もおごらされているのだった。

作品名:映画 戦国生徒会 作家名:亨利(ヘンリー)