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てっしゅう
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「歴女先生教えて~」 第二話

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「手を挙げてくれているのは・・・加藤くんね。はい、質問して」

「先生は独身ですか?」

「ええ?なんでそんなこと聞くの?」

「いえ、気になったものですから」

「あら、嬉しいこと言うのね。女性には年齢と既婚かどうかは聞くものじゃないのよ。覚えておいてね。男性のマナーだから」

「そうなんですか。知りませんでした」

「まあ、まだ十七歳だから仕方ないけど」

「子供っていうことですか?」

「大人なの?」

「えっ?どういう意味で聞きました?」

「誤解しないでね。変な意味じゃないのよ。このぐらいの年齢の時には自分はもう大人だって自覚しているんだけど、行動や思慮に幼い部分が出るのよ。先生は独身よ。偉そうに言ってるけど恋愛経験も全くなし」

「信じられません。美人なのに」

「ウフフ、お世辞言っても点数はあげれないよ」

「酷いなあ~そんな風に思ってないのに」

高木が横やりを入れる。

「先生、こいつねちょっとモテるからっていい気になっているんですよ。気を付けてくださいね」

怒った顔で加藤がやり返す。

「おい、高木、人のこと言えないだろう。保健室の先生と仲良くなっていること知ってるぞ!変態め」

みんなが一斉に笑った。承知の事実らしい。

「高木くんに加藤くん、もうやめなさい。友達のこと悪く言うのはよくないですよ。歴史の授業に関係あること話しましょう」

「では、先生、ボクは日本史が苦手です。覚えないことが多すぎて楽しくありません」

「加藤くん、中学の時にそう感じてしまったのね。多くの人は歴史教科書に書いてある年代と事変や改革などを棒暗記させられるのよね。歴史は繋がりだから、今起こっていることは前にあることがきっかけになっているという関連性を覚えて欲しいと思うの。だから、細かな年代ではなくいつ頃の話なのかという程度で記憶出来たら十分だと言える」

「面白く感じられたら、ボクも勉強できるんだけど」

「そうね、面白く感じてもらえるように授業を進めるわ。頑張りましょうね。もう質問はない?」

誰も手を挙げなかったので美穂は教科書を開くように言った。