詩を作りましょう・:゚*☆【玖】
大親友だった「夏」が
大きく手を振って
あたしを捨てた
灼熱の思い出は
少し消化に悪いから
いっぱい咀嚼して
いらないものは吐き出しなさいね
そうやって
静かに近づいてきたのは
「秋のかおり」さん
お下げ髪を解いたら
サラサラで
少し大人の匂いがした
枯葉色のワンピが
よく似合うね
ここが痛かったの
甘えるように
ほころびた気持ちを差し出すと
「秋のかおり」さんは
ひんやりと
腫れた心を癒してくれた
さよなら 「夏」
また今度は
違うあなたに逢えますよう
心を眠らせる「冬」を迎えて
また気持ちが芽吹く「春」が来るまで
しずかに
しずかに
「秋」を想う
作品名:詩を作りましょう・:゚*☆【玖】 作家名:遊花