憎悪は身勝手で正義はそれを貫いて
俺の気にいらない奴をこの斧で一刀両断してやったんだよ。
そしたらこの様さ。なぁ。誰かこの手錠を外してくれよ。
読者でも作者でもかまわないからさ。俺の意見に賛同してくれるならそうしてくれ。
どうして俺がこうなっているかも検討がつかねーんだ。な?」
カリリア「それはジャンが人をあやめた罪でとらわれからじゃないの?
当然だよ。最低なただの犯罪者だ。」
カリリアはジャンを指さす。
ジャン「犯罪者?わらわせてくれれるね。俺が犯罪者?
はじめて手に手錠をかけられて気がついたよ。
カリリアは人をあやめたいと思ったことはないのかい?
スカッとするよ。ただそれを罪というんだ。おかしくないかい?」
カリリア「そうだね。僕が間違っている訳ではない。
僕の意見は正論さ。ジャン君の考えが間違っているんだよ。」
ジャンが急に暴れだす。
ジャン「賛同しろよ。俺の意見に。俺の意見にさ。
この世界は今神がいないんだぞ。信仰するものもなにもない無法な地帯だ。なにをしてもいい。な。頼むから賛同してくれ。カリリア。
カリリア「どうして僕の名前を知っているの?」
ジャン「知らないな。どこかで会ったのかもしれない。」
カリリア「僕と。ありえないよ。ジャンの心と僕の心を一緒にしないでくれないか?」
ジャン「今。俺がお前に共感をえたらそのさまか。
何動揺しなくていい。どうせこの世界は腐る。まるで机の上に放置した赤い林檎のようにいずれ毒を発するさ。」
カリリア「何言っていのかさっぱりわからないよ。」
ジャン「さっぱり分からないね。そうかな。俺には全てわかるけどね。どうしたカリリア。動揺しちゃってさ。」
カリリア「いや。動揺なんてしてないよ。」
ジャン「神のいない世界から俺を解放してくれ。答弁なんて繰り広げなくていい。平等なんて壊せばいい。」
カリリア「違うよ。違うよ。」
ジャン「ならその俺の斧で真っ二つに俺の頭を裂いてくれ。
それが正義にかわる。」
カリリア「それが正義?」
ジャン「そうさ。正義。俺も正義だから。スカッとする正義。」
カリリア「無理だよ。僕はまだ若いんだよ。今年で15歳になる。
ジャン「そんなことはしらない。お前がもしかしたら神になれるかもしれないぞ。」
カリリア「そんなことは望んでいない。」
ジャン「そうかい。」
ジャンは手錠を思いっきり引っ張って引き裂いた。
カリリア「なんで?」
ジャン「人間の憎悪っていったところかな。誰かが俺の手錠をかるくしたかな。」
ジャンはそういうと自分の斧を肩にかついだ。
ジャン「カリリアの目は俺は好きだから俺から斧を振り落とすことはないよかったな。さっさときえな。」
カリリア「いやだよ。そしたら世界が神のいない無秩序な世界に生まれ変わってしまう。」
ジャン「それでいいんじゃないか。ならカリリアがとめろ。
そして神になればいい。自分自身で。」
ジャンはすたすたと向こうの峠に進んでいく。
カリリア「よし。俺にその斧をかしてくれ。」
ジャン「いいぞ。」
カリリアはジャンから斧を受け取る。
ジャン「俺を気にいらない奴だと思え。この世界には神はいないと。そして俺は憎悪と呼ばれる存在であり、身勝手という名前でもある。さぁ。その斧で俺の体を裂いてくれ。」
ジャンは身構える。
カリリア「行くぞ。」
カリリアは大きく斧を真上にあげる。
カリリア「重たい。斧が重たい。」
ジャン「そりゃそうさ。それが憎悪なのだから。ならお前の憎悪を十分にひきだすかそれとも正義をふりかざすかだな。」
カリリア「なら。俺は斧を使わない選択肢にする。
どんな憎悪であったとしても憎悪と憎悪がぶつかればそれはまた争いを生むってことだろ。
ジャン「ご名答。さらに憎悪はまた再び生まれる。」
カリリア「なら心で剣を出す。」
カリリアはそういうと、心に刺さった剣をぬいた。
ジャン「すごいな。カリリアは。それだよ。その剣なら人も気づ付けることがないし、歳も関係ない。さぁ。」
ジャンは両手を広げて、胸元を狙えといっている。
カリリアはジャンの胸元に剣を突き刺す。
ジャン「正解だ。俺が間違っていた。そんなのは分かり切っていること。ただ作者も読者も第三者の気持ちになりただ憎悪を傍観した。その罪は全てにおいて重たいということである。
それだけは誰の肝に銘じておいてほしい。
おっと時間になってしまう。ただ感情のままに綴ったものにも字数や制限がある。人の命と全く一緒だな。
憎悪に自分の命がやれそうになった時は心に耳を貸しなさい。
そして冷静なこころで前をみつめなさい。
以上だ。」
身勝手な成らず者より・・・・・・・・。
作品名:憎悪は身勝手で正義はそれを貫いて 作家名:COcOA