小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

喜怒哀楽は素敵ですね

INDEX|1ページ/1ページ|

 
語り手「やあ。皆さんは感情をいくつお持ちですか?
私はあまり賢くないので簡単な喜怒哀楽から文字をとろうと思います。
私の場合は喜びと楽しいだけで生活は出来ないかと考えるのです。
確かに怒りと哀は必要ですが、その均衡のバランスが崩れてしまったときには大惨事。それでは喜怒哀楽ではなく喜楽だけで生活する彼らをごらんごらんください。」
語り手はルーパーをつかって、前をのぞく。

歩美「ねえ。朝だよ。おきて。」
聡「なんだよ。今日は休みだろ。」
歩美「さて問題です。今日は何の日でしょうか?」
聡「何の日?分からないよ。」
歩美「とぼけないでください。今日は結婚して5年目の8月1日です。」
聡「ほんとだ。すっかりと忘れてたよ。」
聡は頭をぼりぼりとかく。
歩美「まあ。いいですが。聡。それは私に失礼だろ。」
聡「うん。悪い。で。どこいくかではないね。」
歩美「あの日の場所にいこう。」
聡「あの歩美と約束を交わしたあの日の場所ね。わかった。」
歩美「本当はね。聡がすっかりとその約束を忘れていたら愛は冷めてしまうんだよ。」
聡「冷麺ではないんだから。」
歩美「つまんないよ。さ。いこう。」

二人の夫婦はあの日かわした約束の場所に移動する。

歩美「ただの公園ですね。」
聡「そうですね。」
歩美「さて問題です。聡はこの公園の噴水のところで私に告白をしましたか?」
聡「しました。」
歩美「さて。もういちど私に告白をして欲しいな。」
歩美は手を背中の後でくむ。

聡「歩美。一生幸せにします。結婚してください。」
歩美「えっ。全然きこえない。」
聡「えっとー。」
「歩美。一生幸せにします。結婚してください。」
聡は大声で叫ぶ。
歩美「私も聡のことが世界で1番すきです。」
聡「僕も歩美のことが世界で1番すきです。」
そして二人は熱くキスを交わし、抱擁をする・・・・・・。

これが二人の5年目です・・・・・・。

でもたまに怒哀が二人に近付いてきました。それはまるで台風のようです。
聡「これなに?」
歩美「ただの友達だよ。」
聡「こんな時にまさかの浮気?」
歩美「違うよ。それ。」
聡「嘘だよ。だってこれみてみ。俺の名前は聡なのに。こいつは?」
歩美「ん。知らない。」
聡「トボケないでよ。ねぇ。」
歩美「それ聡をカッコ良くした画像だよ。だって、聡顔が普通だから。」
聡「え!!悪い。好き。」
歩美「うん。好き。」

あれあれ二人の怒哀は勘違いでした・・・・・・。
聡「なんで歩美泣いているの?」
歩美「ん。聡が違う女の子をみるから。」
聡「いや・・・・・。みてないよ。歩美しかさ。」
歩美「私はじゃあなんで泣いているの?」
聡「俺のせい?」
歩美「いや。違うね。」
聡「じゃあ。一緒にせーのでなくのをやめましょう。いい?」
歩美「いいよ。」
二人はせーのの掛け声を合わす・・・・。

あれ二人の前では哀も太刀打ちできないのですね。愛と哀は読み方は同じでして、赤と青ですが赤の色が増すと綺麗な花になりまして、ひとひらの花弁も散りませんでしたね。
私も愛に遭遇したいものですね。
最近の若い人達は愛をこわがる習性があるようですがいいんじゃないですかね。
愛を叫んでみるのも楽しいですし、何も滑稽なことはございません。
大切な人が側にいる。それだけで喜怒哀楽は二人で簡単に乗り越えることができるのです。

これは失礼。二人の愛には語り手もこれ以上は触れることができません。
二人の時間に口をはさんだりしたら罰があたりますからね。

語り手は本を閉じる。
そして二人のストーリーは二人だけの空間になりました。

作品名:喜怒哀楽は素敵ですね 作家名:COcOA