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かなりえずき
かなりえずき
novelistID. 56608
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男女戦争

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「これからは女性の世界です!
 女性が活躍する世界にしていきましょう!」

「具体的にはどうするんですか!」

初めての女性大統領に記者からの質問が飛んだ。

「すでに決めています。それは……」



「女性をマッチョにします!!」

その後、世界の女性は男と同じ腕力を手に入れた。
世界は思いっきり平和になった。

「女性強化にともなってレイプ被害は激減しました!
 男性にしいたげられる世界はなくなったんです! ビバ女性!」

「これからは女性の世界よ!」
「そーよそーよ!」
「女性が男より劣る部分なんてないわ!!」

おおいに台頭する女性に対して、
ギスギスしはじめるのはこれまででかい顔をしていた男だった。

「ふん、どうせ社会が立ち行かなくなるさ」
「どうせすぐに泣きついてくる」
「ここまで社会を創ったのは男なんだぞ」

と、溝を深めていった。
けれど、そんなふうにはならなかった。

「どうして高いビルを作るのよ! 意味ないわ!」
「会社の中に保育園を作っちゃいましょう!」
「重役とか縦社会止めましょう! みんな意見を言い合うの!」

女性ならではの目線と発想力で、
これまで男が作り上げてきたガッチガチの社会構造をダイナマイト破壊。

腕力ひとつ強化された女性は自信と行動力を手に入れ
その勢いはとどまるところを知らなかった。

やがて、その大きなうねりは男へのリベンジへと引火した。

「世界から男をへらせーー!」
「無能で下劣な人間は不要よーー!」
「廃絶よ! 男は廃絶よーー!!」

魔女狩りならぬ、男狩りがはじまった。

これが起きる以前にも女性の台頭に対して、
男側からも不満をぶつけられていたことがマグマのようにたまり貯まって
ついには爆発してしまった。

「ま、所詮は女だろ。男にゃ勝てない」

などとたかをくくっていた男は、
腕力が同じレベルだというのを忘れていた。

あっさり蹂躙された男たちは、最後の頼みの綱である兵器を手に取ることに。
一方女性は、たくみな人脈を駆使して兵器の運搬を止めた。

男、完全敗北。

男女の戦争がはじまるや、ものの1日で勝負が決まった。
女性はますます自信と力をつけた。

「やっぱり女の方が優秀なのよ!!」
「男なんかに虐げられたのがおかしいの!」
「また反抗しないよう兵器は廃絶よ!!」

ついには男の対抗策すらもつぶして、完全な女人天下となった。
地球はさらに力をつけて発展した。




その後、異常な力をつけた地球は敵外宇宙人からの侵攻にあった。
特に世界の原動力である女性が倒されてしまった。

それに対して男は大喜び。

「やったー! 天罰だ! わはははは!」
「これからは男の世界だ! 男だけの世界だ!」
「女なんかにもう負けないぞ!」

男たちは男による男のための男の社会を描いた。
そして、鉄と機械と火薬の社会が完成した。

「これぞ男社会! ビバ男社会だーー!!」

はしゃいでいた男たちだったが、
まもなく全員が健康を崩して男社会は瓦解した。


「おい……誰もご飯作れないのかよ……」
作品名:男女戦争 作家名:かなりえずき