その二.ヤマタノオロチとコダマの草那祇(クサナギ)
このアシガラヤマというのは、現代の足柄山の事である。記紀神話の舞台になっているのは、出雲をはじめ、関東より西の地方であることが多いが、これは記紀を編纂した当時の社会の交通手段が著しく退化していたため、当時の人間たちの先入観で、自分たちの行動範囲の土地のみ、神話舞台を設定してしまったのであろう。実際は、本編の主人公タケハヤもそうであるが、その舞台は、現代の北海道と沖縄を除く、日本全国津々浦々に渡っていた。
作品名:その二.ヤマタノオロチとコダマの草那祇(クサナギ) 作家名:大石 りゅう