プロトコル
淫らなリズムに呼吸が揺れて
乾いた空気が漂う部屋に
佗しい音が幽かに動く
ひとつの答えもないままに
孤独な夜の帳が下りて鼓動と踊る25時
正体なくして常軌を外れ
紐帯ほつれて狂気が彷徨う
不敵な笑みが悲哀を誘い
壊れた身体の代償に刹那の愛情抱きしめる
ぐるぐる回る感情がループに嵌るその前に
からから回る単調なテープが切れるその前に
目深にかぶった帽子を捨てて
俯きがちな目線を上げて
このまま死ぬまで希望を纏おう
そのまま意味まで失くして生きよう
すべてを抱いて静かに叫ぼう
硝子の破片を撒き散らし
夜明けを迎えに外へ出よう
気持ちの整理は後にして
左ポケットに煙草を入れて
記憶の迷路を辿れば東
行く手を阻む世界と別れ
目指した峠の頂こえて
落書き帳に残された
夢の続きに朝日を照らそう