怒れる子
授かった怒りを深くいだいて・・・
その子をどうしろと
しかし神はなにも仰らなかった
雷鳴はあまりに遠く
その子はあまりに小さく
だがそのうち姑獲鳥の託す子のように育つのがわかる
赤く輝く顔がその固い意志を秘めているのがわかる
芥子粒よりも小さなものからお前は生まれ
わたしの人生を膿と錆だらけにしていく、
下卑た笑いはあどけなく、わたしはその子以上に泣く
言葉の計算機がはじき出した余計な端数のため
テレビを点けてくれ、
音楽を鳴らしてくれ、
電気を点けてくれ、
この腕を剥がしてくれ、
助けて、ああ神よ
わたしはこのまま死にたくない
死にたくないのです