歴史に学ぶ男と女「裏切りの報い」
病床に付すようになった大海人皇子(天武天皇)は自分と皇后(おおきさき)さらら(うののさららひめみこ)との子供である皇子(みこ)、草壁皇子(くさかべのみこ)に次期天皇を任せようと皇太子(ひつぎのみこ)にしました。
しかし、草壁とは違う腹違いの皇子、大津皇子(おおつのみこ)の身体的能力と政治的能力の高さを見せつけられると気持ちが揺らぎます。
大化の改新を進めている途中の段階ではいつクーデターが起こるか判らないので、天皇(すめらみこと)の能力は優しさや文才では統治できないと大海人は考えていました。
皇后のさららの思いは自分の息子可愛いで、皇太子にした草壁に何としても即位して欲しいと願っていました。
さららの思いに反して、日増しに世間でも宮中の実力者たちの中でも大津を次の天皇にとの声が高くなってゆきます。
大海人を父親とする兄弟は草壁を除いて仲良くしていました。
大津への世間の後押しが強くなるにつれて自分たちも次期天皇には大津がふさわしいと考えるようになったのです。
684年、この年は日本書紀によると七月(ふみづき)壬申(みずのえさる)、旧暦の7月9日なので今で言うと八月下旬~九月上旬あたりでしょうか、夜空にハレー彗星が見た目で約3メートルの長さに見えたそうです。
そして同じ年の10月14日午後10時に大地震が起こりました。太平洋プレートとフィリピンプレートがぶつかり合って発生したと推測されています。
地震は土佐の国では広い範囲で田畑が水没し、伊豆では海底が隆起して当たらしい島が出来たと記録されています。
最後は同年11月21日日没頃、雨のように流星群が降り注ぎました。
大彗星→大地震→大流星群、不吉な予感が世の中に広がってゆきます。
天皇、大海人皇子の死期が差し迫っていた頃、実力・人気共に欠かせない存在の年長の高市皇子(たけちのみこ=大海人の息子)は人気者大津皇子に自重を促します。
「皇位の継承は自分では自由にならない。天皇亡きあときっと実力者が選ばれる」そう大津に言うのです。
しかし、皇后さららの草壁に対する愛情と強い皇位継承の思いを感じている大津は高市の忠告に耳は傾けますが、着々と自分が王位に就くための準備に入ってゆきます。
しかし、草壁とは違う腹違いの皇子、大津皇子(おおつのみこ)の身体的能力と政治的能力の高さを見せつけられると気持ちが揺らぎます。
大化の改新を進めている途中の段階ではいつクーデターが起こるか判らないので、天皇(すめらみこと)の能力は優しさや文才では統治できないと大海人は考えていました。
皇后のさららの思いは自分の息子可愛いで、皇太子にした草壁に何としても即位して欲しいと願っていました。
さららの思いに反して、日増しに世間でも宮中の実力者たちの中でも大津を次の天皇にとの声が高くなってゆきます。
大海人を父親とする兄弟は草壁を除いて仲良くしていました。
大津への世間の後押しが強くなるにつれて自分たちも次期天皇には大津がふさわしいと考えるようになったのです。
684年、この年は日本書紀によると七月(ふみづき)壬申(みずのえさる)、旧暦の7月9日なので今で言うと八月下旬~九月上旬あたりでしょうか、夜空にハレー彗星が見た目で約3メートルの長さに見えたそうです。
そして同じ年の10月14日午後10時に大地震が起こりました。太平洋プレートとフィリピンプレートがぶつかり合って発生したと推測されています。
地震は土佐の国では広い範囲で田畑が水没し、伊豆では海底が隆起して当たらしい島が出来たと記録されています。
最後は同年11月21日日没頃、雨のように流星群が降り注ぎました。
大彗星→大地震→大流星群、不吉な予感が世の中に広がってゆきます。
天皇、大海人皇子の死期が差し迫っていた頃、実力・人気共に欠かせない存在の年長の高市皇子(たけちのみこ=大海人の息子)は人気者大津皇子に自重を促します。
「皇位の継承は自分では自由にならない。天皇亡きあときっと実力者が選ばれる」そう大津に言うのです。
しかし、皇后さららの草壁に対する愛情と強い皇位継承の思いを感じている大津は高市の忠告に耳は傾けますが、着々と自分が王位に就くための準備に入ってゆきます。
作品名:歴史に学ぶ男と女「裏切りの報い」 作家名:てっしゅう