「背徳の恋愛」 初めての不倫 第三話
和子は夫に頭を下げて自分とのことは隔週にして欲しいと頼んだ。
何とかそれなら我慢して相手をしてもいいと覚悟をしたからだ。不服そうな顔をしていたがやがて夫は隔週で家に帰ってくるように変わった。
我慢しているのか夫は中に来るとすぐに果ててしまう。そんなものだと一人しか知らない和子は考えていた。
歌の会は「名声会」と言った。そこで親しくなった沢田とは譜面のことや唄い方のことなどでアドバイスを貰っていた。
急速に親しくなっていたことを気にするでもなくただの親切だと考えていた和子は忘年会の帰りに沢田に誘われた。
「遅くなってもいいなら二人で二次会しませんか?知っている居酒屋があるんです」
「えっ?二人でですか?」
「ええ、嫌ならここで帰ります」
「嫌とかではありませんが、どうしてかと思いましたので」
「どうしてか?ですか。好きだからです」
「好き?私のことをですか?」
「他に誰が居るというのですか。初めて入って来られた時からそう感じていました。とってもきれいな人だと」
和子は当たり前の容姿だったが学生時代から男性にきれいだと言われた経験が無かった。それは麻薬のように血液の中を流れ、やがて心臓をドキドキさせ、脳に達して感覚を麻痺させていた。
「主人が居ます。いけないと思っています。でも、お話するぐらいなら遅くならないようにしていただければお付き合いします」
「そう、嬉しいよ。じゃあ、タクシー呼ぶから待ってて」
車に乗り込んですぐに沢田は手を握ってきた。その逞しい男性の指でぎゅっと握られてもう和子は理性を失いそうになっていた。
それなりに飲める体質だったが、今夜のアルコールは血液にいち早く溶け込む。
時計を見ると22時を回っていたので帰ると伝えた。
迎えに来たタクシーの中で、沢田は寄り添う和子にキスをした。
軽く触れた唇の感触が全身に電気を走らせた。
「いけませんわ・・・これ以上は」
「この次はゆっくりしたい。構わないだろう?メールするから会って欲しい。和子さんが忘れられない」
どう返事をしたのだろう、それは覚えていないが、翌日来たメールには次の水曜日の待ち合わせ時間が書いてあった。自分は会うと約束したのだろうか・・・
「考えさせてほしい」との返事に「約束してくれたじゃないか」と返ってきた。
何度かのやり取りでとりあえず水曜日に会うことだけは了承した。
何とかそれなら我慢して相手をしてもいいと覚悟をしたからだ。不服そうな顔をしていたがやがて夫は隔週で家に帰ってくるように変わった。
我慢しているのか夫は中に来るとすぐに果ててしまう。そんなものだと一人しか知らない和子は考えていた。
歌の会は「名声会」と言った。そこで親しくなった沢田とは譜面のことや唄い方のことなどでアドバイスを貰っていた。
急速に親しくなっていたことを気にするでもなくただの親切だと考えていた和子は忘年会の帰りに沢田に誘われた。
「遅くなってもいいなら二人で二次会しませんか?知っている居酒屋があるんです」
「えっ?二人でですか?」
「ええ、嫌ならここで帰ります」
「嫌とかではありませんが、どうしてかと思いましたので」
「どうしてか?ですか。好きだからです」
「好き?私のことをですか?」
「他に誰が居るというのですか。初めて入って来られた時からそう感じていました。とってもきれいな人だと」
和子は当たり前の容姿だったが学生時代から男性にきれいだと言われた経験が無かった。それは麻薬のように血液の中を流れ、やがて心臓をドキドキさせ、脳に達して感覚を麻痺させていた。
「主人が居ます。いけないと思っています。でも、お話するぐらいなら遅くならないようにしていただければお付き合いします」
「そう、嬉しいよ。じゃあ、タクシー呼ぶから待ってて」
車に乗り込んですぐに沢田は手を握ってきた。その逞しい男性の指でぎゅっと握られてもう和子は理性を失いそうになっていた。
それなりに飲める体質だったが、今夜のアルコールは血液にいち早く溶け込む。
時計を見ると22時を回っていたので帰ると伝えた。
迎えに来たタクシーの中で、沢田は寄り添う和子にキスをした。
軽く触れた唇の感触が全身に電気を走らせた。
「いけませんわ・・・これ以上は」
「この次はゆっくりしたい。構わないだろう?メールするから会って欲しい。和子さんが忘れられない」
どう返事をしたのだろう、それは覚えていないが、翌日来たメールには次の水曜日の待ち合わせ時間が書いてあった。自分は会うと約束したのだろうか・・・
「考えさせてほしい」との返事に「約束してくれたじゃないか」と返ってきた。
何度かのやり取りでとりあえず水曜日に会うことだけは了承した。
作品名:「背徳の恋愛」 初めての不倫 第三話 作家名:てっしゅう