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てっしゅう
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novelistID. 29231
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歴史に学ぶ男と女「男は体、女は心」

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大化の改新を成し遂げた中大兄皇子(なかのおおえのみこ)後の天智天皇(てんちてんのう)が崩御して、弟の大海人皇子(おおあまのみこ)と息子の大友皇子(おおとものみこ)が皇位継承をめぐって争います。

672年の壬申(じんしん)の年に起きたので、壬申の乱と歴史では学びました。
中大兄皇子の息子大友皇子と額田王(ぬかたのおおきみ)と大海人の娘十市皇女(とおちのひめみこ)、それに大海人と尼子娘(あまこのいらつめ)の息子高市皇子(たけちのみこ)の三人は幼友達でした。

そして、いつしか子供心に十市は高市を好きになっていました。
最初大海人に嫁いだ額田王は娘十市と夫の腹違いの息子高市との恋を成就させたいと願っていました。
しかし、大友は大好きな十市を高市にとられたくないとの強い思いで、自分の父である天智天皇に、「何としても十市を嫁にしたい」と訴え、既に弟から奪って妻にしていた額田王を説得して十市を大友の正妻に迎えました。

そして壬申の乱で自決した大友皇子(明治維新になって即位していたと認められ、弘文天皇と諡号『=しごう=亡くなってからつけられる名前』された)から解き放たれた十市は、愛する高市と再会します。
しかし、世間ではこの十市が大友側の情報を敵である大海人の息子高市に流していたから負けたんだと流布されます。

つまり陰で二人は通じ合っていて、嫁いだ先の大友陣営の作戦や情報を十市が流していたと言われたのです。
政権を取り戻して天皇となった大海人にとってそのことは聞き捨てならないうわさ話だったのです。

今で言えば自分の妻とその娘を大友側にスパイとして送り込んだとみなされたようなものです。
正義と人の道を唱えて勝利した大海人にとって痛くない腹を探られることを避けるために、息子高市皇子に十市皇女と会うことを禁じます。

子供の頃から高市が大好きだった十市は最近会いに来てくれなくなったことをイラつき始めます。
そしてその原因が父親の大海人からの命令だったことを知ります。
次第に自分への愛が無くなってしまったのかと疑い始めて我慢出来ずに自分の身の回りを世話している采女(うねめ)に頼んで高市の気持ちを確かめさせるのです。