病める花
庭に咲いているクリスマスローズの花の事だ
淡い緑の色をした花の表情が寂しく見えるからだ
花もちが良くて先日観たときは青空に向かっていた
確かに5弁の花びらは自分の緑の葉にまぎれているようで自己主張できない
名前はクリスマスローズなのに4月に咲くなんて
時期外れの特価品だ
だから言葉も掛けてみる
いつだって咲いてくれればいいんだ
生まれたのだから生きることが大切なんだ
花だからってきれいに咲けなくてもいいんだよ
花と人間
会話はとても無理かと思ったけれど
また来年も咲きます
観てください
言葉を返してくれた
それは夢の中だったのかもしれないけれど
今日はきれいに観えたから
きっと元気なんだと思う
わたしは丁寧にアンティークなブリキのジョーロで
水をかけると
ありがとうと
小さな虹を作ってくれた