小説が読める！投稿できる！小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ！

「ちえです。てっしゅうさん忙しいのにごめんなさいね。今いいですか？」

「うん、いいよ。どうしたの？」

「まさとさんのことなんだけど、どうも他に付き合っている彼女が居て最近会いに来てくれないから腹が立って別れようかって考えているの」

「そうなの？聞いてないなあ～」

「私も浮気するなって彼に言えないけど、大切にしてくれないんだったら他の男性と仲良くしちゃうって考えちゃうの」

「なるほど。若いから我慢が出来なくなるのかな？」

「夫とも仲良くしているけど、また違うのよね。なんかお友達にも言われるけど淫乱じゃないかって感じる。てっしゅうさんにこんな話して恥ずかしいけど誰でもいいって言うんじゃないの。感じさせてくれる人が好きなの。だからそうじゃないと二度目は無い」

「ふ～ん、外見では判断つかないからとりあえずホテルに行くって言う感じなの？」

「ええ？・・・うん、そうなのかも」

「まさとさんに悪いって感じたりはしない？」

「なんで？あの人だってしているのよ」

「そうだけど。ボクでもいいということもありうるの？」

「てっしゅうさんなら全然ＯＫ。これまでの会話でそう感じるわ」

「ボクはまさとさんと友達だから仲良くは出来ないね」

「真面目に考えるのね。そういうところはあの人と違って好き」

「あの人って、まさとさんのこと？」

「そう。私に言うことと自分がやっていることが全く違う。もちろん人に言えるほどマジメじゃないけど違うことは私は言わないから、黙ってするかしないかにして欲しいって感じるのよ」

「ああ、そう言うことか。つまりちえちゃんだけだよって言いながら他の女性と付き合っていることが許せないというんだよね？」

「うん、それもだけど、私には自分が頻繁に会えないから他に仲良くする相手が居ても構わないって言うの。でもね、おれはお前以外とは仲良くしないから別れないで欲しいって。それ信じてたことがバカみたい」

「彼は年上だから自分の浮気がバレたら終わるって言う危機感から嘘をつくんだと思うよ。男はみんなそうかも知れない」

祐紀夫の本音は同じようにちえの本音でもある。