魔法使いとエルフ-1-
唸り声を上げ研究をしている男の名は『エルガ=リオン』という若い魔法使いだ。
今は魔法の研究のために『エルフの魔道書』を読んでいたところだ。
ただ基本分を習っただけの俺は特殊なものは読めずに途切れ途切れしか読み取れていない。
───困った。実に困った。これは大いに困った。
これさえ完成すればいろいろと魔法の幅が広がるんだが…
俺は完成させなければ死ねない。死んではいけないのだ。
こうなったら『エルフの森』に行こう
リオンは早速準備した。
ウィッチハット、特性魔力の消費が少ない杖、そしてローブにブーツ。
これば全て自前。何て面倒なことをこだわる奴だ。
エルフの森は家から30分といった所か。
移動に魔力は勿体ない。消費はできるだけ抑えたい。
リオンは歩いて行った。モンスターは大体倒せるので心配はなかった。
───そして
ついた先は奥が無いかのように生い茂った森に草。
これがエルフの森なのかと感心した。
そしてエルフに会うために歩み始めた。
─エルフの森内─
「んー!日差しが気持ちいい!」
そう言ってこの森に唯一日が当たる所で寝ているのは『エリル=フェイ』
エルフの女の子だ。歳は人間でいう19歳あたりだ。
日課の日向ぼっこの最中である。
彼女は人間の言葉、エルフの言葉を話せる子だ。
───最近はつまらない
友達も色々と用事があって遊べないしヒマだなー。
皆は勉強とか剣術とか魔法とか言ってるけど、ここの中なら武術で充分だし。
自分の時間を潰してつまらないことしたくないなー。
人間とか来ないかなー。
うわ言や文句を言うのも日課である。
一方リオンは…
「枝が低くて…痛っ!なんだよこれ…」
こっちもまた文句を言っていた。
「てっきり整備してあるかと思ったのに…剣でも持ってこれば良かったな…」
ブツブツ文句をいいながら進むこと20分。
光が見えた。
「あそこで休憩しようかな…」
そう言って駆けて行った。
一方フェイは…
「何か声聞こえるなー」
興味無いかのように呟いた。
どうせ同族だろと勝手な推測をした。
「こっちに来てる...?」
だが見向きもしなかった。
───ここで2人は出会った
「「あ…」」
To Be Continue…
作品名:魔法使いとエルフ-1- 作家名:あーす