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青井サイベル
青井サイベル
novelistID. 59033
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コカインの味噌汁

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精神科クリニックに夫婦共々かかっているが、薬が切れるというのに長々とさぼっている。
だって。
寒いじゃん。
やじゃん。
めんどくさいじゃん。


一日中家にいるわたし達にとって、電車に乗ることも億劫というか大仕事なのだ。
ああ、弱々しい。かぼそい。情けない。
薬は必要。だが電車で3駅のクリニックはあまりに遠い。
もうガンダーラ。天竺。わたし達は三蔵法師のいない西遊記一行。



しょうがないので家でずるずるする。昨日も一昨日もそうしたように。
何して遊ぼっかー。



昨夜は、とてもじゃないが人にお聞かせできない内容のバカ話、エロトークでペロくん(だんなさん)を笑いのめしてやった。
チン〇コの話。あれを何故、そう呼ぶのかということだけで一時間を要した。
持論を展開すればするほど、ペロくんは笑って動けなくなっていく。
しめしめ。


「失楽園」の話。あの衝撃的なラストの真相。
毒薬(麻薬)を飲んでやった状態で、男は多分いきり立ったまま、そして女は膣けいれんを起こしたので、抜けないまま死ねたのだと言うと、ペロくんまたしても立ち直れず。


コカイン(やったことないけど)が欲しいが、ペロくんがゴミ出しに行った時に
「買ったろう」とつめよる。
ゴミ捨て場にプッシャー(売人)がいて、世間話をするフリをして買ったろう、と。
そしてわたしはコカインの味噌汁と、コカインをダシに使った煮物を作って二人で食べるのだ。あれはいいダシが出る。
ラーメン屋でもスープにコカインを使う。
だから
「やみつき」になる店が存在するのだということ。
ペロくん大爆発。




ああ。
くだらなすぎる。
お母さん。
わたし達はこんなことばっか喋ってずっと遊んでます。
ごめんね。
早々と隠居したわたし達。
イイネ!を自分たちで押してる、日々ではある。
作品名:コカインの味噌汁 作家名:青井サイベル