たいせつなモノ
唐突だが、
『一つ手にすれば一つ失ってしまう。この手でつかめるモノには限りがあるのだから』
という人がいた。
確かにそうだろう。
だが、
『一つ失うことで一つ手に入れることができる。こんなにもいいモノを得ることができるのだ』
という人もいる。
私は後者の方が好きだ。
たとえば、君が二つのモノを手に入れられるとする。
たくさんある中から、君はとりあえず二つ選んだ。
だが、君はその手元にあるものに興味はないんだ。
なぜなら、他にも欲しいものがたくさんあるのだから。
それを逃がすまいと、常に外を見ている。
それも悪くはないだろう、
何があるかなんてわからないのだからね。
だがね、
選びに選んでやっと手にいれた二つのモノは君の中で光り輝く宝物になる。
君にとってそれに代わるものなんてないと思って選んだのだから。
確かに、それだけを見ていてはよくないこともあるだろう。
だが、自分の手元もきちんと見れていないようでは、足元をすくわれたしまう。
私をそう思うのだが、君はどうかね?
どう思おうと君の自由だ。
それこそ皆に与えられているものだからね。
また、君が良ければいつでも会いに来てくれ。
私はいつでもここにいるからね。
では、また会える日を祈っているよ。