声
セージの束を携え
善き千のまじないをくちびるに
ああ おまえ そちらは黒い
こちらへおいで
わたしの白いまじないへ
けれどこれを終えたら
すべて忘れておしまいな
おまえが思い出すまで
それが真実(ほんもの)の術
でもおぼえておいで
それには時間がかかるのだって
わたしは人混みの中のありふれた顔
見つけられる?
この
帯電する力を
葉ずれの中の木の葉
水の中の水
花の中のひとひら
助けを求めているのはどちらだったのか
わたしは泣きながら目を醒ます
讃えよ!讃えよ!
おまえはおまえを孕んだ
いますべてを
思い出し
ゼロ地点に生れ落ちた
わたしの泣き声に
呼応する呼び声
輪廻が呼んだのだ
ああ おまえ
もう泣くな