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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「父親譲り」 第十話

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「体質だと思うよ。我慢しろって言われてもよほどの訓練しないと自分を抑えられないって思うの。それは女性にも言える。締めろって言われても訓練しないと無理だもんね。だから相性というやつが大切なの。男女のそれぞれの大きさとか形とかのね。感じやすい女性には少々早くてもいいけど、感じにくいタイプだとじっくり責めてもらえないとイケ無いからね」

「なるほど、それは言えますね。ではたくさんの男性と経験しないとピッタリと合う人は見つけられないっていう事ですよね?」

「あたり!美津子さんはまだ若いからしばらくはそういう男性と巡り合えるように張り切りなさいね。私は遊んでもらえる年齢じゃないからあること考えているの。ビックリするようなこと」

「ビックリするようなこと?」

「まだ内緒だけど。ねえ、二人で婚活パーティーとかに行かない。結婚する目的じゃなく男性選びに」

「そんなことしていいんですか?真面目なところなんでしょ?」

「女性は無料の所が多いから気にしなくて気楽に考えて行けばいいのよ。もし本当にいい男性と出会えたら結婚考えてもいいしね。そうでしょ?」

「はい、確かにそうですね。付き合ってくれる男性が見つかるでしょうか?」

「絶対に居るよ。誘うコツは純情にしていることと、ペラペラ喋らないっていう事なの。中肉中背で筋肉質の人がアッチは良いから見つけたら積極的にだね」

「あっちですか?」

「そう、目的はあっち、ハハハ~美津子さんも好きね」

「沙代子さんが言われたんですよ!私はただそうなのかなあ~って思っただけなんです」

「まあいいわ、そうしておきましょう。申し込んでおくから今からしばらくはお休みの日は空けておいてね」

「はい、そうします」

沙代子の誘いだったとはいえ、自分が感じる身体をしていることが解って、これからの楽しみが増えた気がした。誰でもいいとは思えないけど、よっぽど伸治より多分マシだとも思えるから笑える。
恋愛とセックスに積極的な50歳の沙代子は美津子には不思議な存在に映っていた。年齢が母親に近い同じ女性だとはとても思えないからだ。

恋をする女として自覚が芽生えたのでジムに通い体を絞った。ぜい肉を落としてスリムに変わって素敵な洋服を身にまとって男の人から声をかけられたら嬉しいって思う。
両親も驚くような変身ぶりを見せた美津子はミニスカート姿で沙代子に誘われていた婚活パーティーに出かけて行った。