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てっしゅう
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「恋愛病院 不倫病棟パート2」 第十三話

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子供の頃の体験が大人までずっと尾を引いて精神的に悩まされるという事は大なり小なりあるだろう。

「お次の方、中にお入りください」
志津の声に続いて男性が入ってきた。

「鉄男です。ではお名前と年齢聞かせてください」

「はい、達也と言います。歳は27歳です」

「ではたつやさん、相談事は何でしょう?」

恥ずかしそうな表情を浮かべてしばらく黙っていたが重い口を小さな声で開いた。

「はい、一つ年上の先輩と中学の時から関係がありました。その先輩が先月結婚してボクとは別れると告げられました」

「先輩とは女性ですよね?」

「いえ、男性です」

「いわゆるホモとかゲイとか言う事じゃないのですね?」

「先輩はボクのことを好きだとは言ってくれていましたが、女性とも付き合っていました。自分ではこんなこと止めないとって高校生になってから感じていたのですが、止められずに来てしまいました」

「そうでしたか。その先輩から別れると言われて淋しく感じられたのですね?正直に答えてくれて構いませんよ」

「寂しさというより、開放感の方が強いと思います。ボクも結婚はしたいと思っていますので。しかし、ずっと男同士で関係をしていたのでこれから女性とどう接してよいのか解らないんです。興味はありますが、怖いって言うか、恥ずかしいって言うか、踏み出せないんです」

「十年以上そうしてきたのですから、その気持ちは解りますよ。ここに居る志津くんはあなたから見てちょっと男性っぽい雰囲気がする女性でしょう?これからお話を聞いてもらって解決口を見つけましょう」

鉄男は志津に指示を出して特別室へ案内するように話した。

「達也さん、志津です。よろしくお願いします」

「こちらこそ。ここは病院なんですよね?」

「ええ、そうよ。あなたのような悩みを抱えている男性と仲良くする部屋なの」

「仲良くする?どういう事でしょう?」

「私もね院長先生に相談に来た女性患者さんの恋愛相手だったの。解る?レズ」

「えっ?そうだったんですか!」

「だから、あなたの悩みはとってもよくわかるの。心配しないで今からすること黙って受け入れて頂戴ね」

「志津さんはその相手と別れてどう感じたんですか?」