僕のなかにいる彼女
いたかった
なんで彼女はあんなことするんだろ
泣くほどつらかった
先生、僕の病気はなんですか。僕は前の彼女に傷つけられました。夜眠らないのです。時々あの声が耳から離れないのです。それでも、彼女に会いたいのです。会わせてください。会って話がしたい。
「××君、きみはなにか誤解してるよ。」
※ ※ ※
彼女は僕に傷つけられて逃げた。
痛かったんだ。
僕はただ隣に居たかった。
彼女に暴力を振るうつもりはなかったけど
心を傷つけた。
どうして仲良くできなかったんだろ
どうして仲良くなったんだろう
胸が痛い
先生、彼女に会いたい。会って話がしたい。また、仲良くなりたいんです。
「××君、君は彼女を殺したんだよ。」
※ ※ ※
「どうして本当のことを言ったんですか?息子はあの日からうつ状態なんですよ。」
「すみません。判断を誤りました。見ていると辛いのです。」
「それをどうにかするのが医者じゃないんですか。」
「すみません。ただ、亡くなった人をなんども生きているという錯覚は壊したかったんです。そして罪を殺めてしまったのなら....」
「あの子が人殺しなのは信じたくないのです。先生、私はあの子にどう接すればいいのですか。」
※ ※ ※
彼女の声が聞こえる
今日も彼女の泣き声しか聞こえない
完