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でんでろ3
でんでろ3
novelistID. 23343
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スカウト

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「あー、チョット、そこの彼女、いいかなぁ?」
「えっ? 私ですか?」
「そうそう、君、君」
「なんですか?」
「いやー、君みたいな人を探してたんだよ」
「私みたい?」
「そう! いやー、君こそ2週間に一度の逸材だ」
「メッチャ、周期短いな」
「とにかく、探してたんだよ」
「……壺なら買いませんよ」
「……大きめの花瓶はどうだい?」
「さようなら」
「待って待って、冗談だよ。怪しい宗教じゃないから」
「じゃあ、なんですか?」
「もちろん、アイドルに決まっているだろう?」
「馬鹿も休み休み言って下さい」
「ああ、『アイドル』と言っても、すなわち、『偶像』。この木彫りの……」
「さようなら」
「待って待って、冗談だよ。ホント、宗教じゃないから」
「じゃあ、なんのスカウトなんですか?」
「グループのメンバーを集めているんだよ」
「なんの?」
「『束もの』だよ」
「『束ものアイドル』?」
「まぁ、そんな感じ。揃いの衣装を着て踊るんですよ」
「その衣装って、白一色だったりしない?」
「良く分かるね」
「で、揃いのペンダントとか首から下げて」
「そうそう」
「共同生活して」
「合宿は絆を深めるよね」
「で、みんなで言う決まり文句があって」
「『冥主様、お導き下さい!』」
「やっぱり、宗教じゃねえか」
作品名:スカウト 作家名:でんでろ3