Savior 第一部 救世主と魔女Ⅴ
第二十四話 悪夢
破滅そのものたる悪魔の王。神の縛る鎖を解き放つため、悪魔の子を生み落とす。
見よ。彼の者は瞳に緋を宿し、穢れた炎で神のしもべを焼き滅ぼす。彼の者は邪悪なる破滅の使者。魔王の手。魔王の刃なり。その手で心正しき者に苦しみを与え、その手で悪しき者に邪まなる力を与う。其は大地を闇に染め、魔王をこの世に招く者なり。
人よ見よ。悪魔の子が来たりて、破滅の時が始まりを告げる。天より下る神の子が悪魔の子を討つその日まで、真の信仰を忘れることなかれ。
作品名:Savior 第一部 救世主と魔女Ⅴ 作家名:紫苑